ロシア内で最大の地域の中心都市。永久凍土のためにこの都市では家々に「足がついており」、寒さゆえに冬の間ずっと車のエンジンが停止されない。これらすべてがヤクーツクだ。ヤクーチアに夏行くか冬行くかはあなた次第だ。冬にはヤクートの本当の寒さを感じることができる。夏にはヤクートの自然の美しさを十分に味わうことができる。
ヤクーツクはロシア連邦最古の都市の一つだ。建設は1632年だと考えられている。ピョートル・ベケトフが率いるコサックの分遣隊が、レナ川の左岸にヤクーツク要塞を設置したときのことだ。一部の歴史家は、定住がそれよりはるかに前から行われていたと信じているのだが。
最近まで、ヤクーツクへは飛行機でしか行くことができなかった。モスクワ、ノボシビルスク、サンクトペテルブルクから直行便が一年中飛んでいる。飛行機を使えば、速く(モスクワからだと6時間)、便利なのだが、悲しいかな、非常に高価だ。今年の8月から、ヤクーツクまで電車で行くことが可能になりましたが、6時間ではなく6日かかる。
夏にヤクーツクに行く場合は、以下のことをしてみよう。
ヤクーツクはコンパクトな町で、その中心部は数時間で回ることができる。メインストリートであるレーニン通りはドゥルジバ、レーニン、オルジョニキーゼという三つの広場を結ぶ。この都市で最も古い建物は1940年代から1950年代という比較的新しい時期建設されたが、このエリアを歴史的中心地と呼ぶことがある。
レーニン広場からそれほど遠くない場所に、17〜18世紀のヤクーツクに典型的な木造建築の模型などがある歴史的建築物が立ち並ぶ旧市街が広がる。名前に反して、旧市街のすべての建物は改築されている。しかし、元の建物に忠実に再建されたもので、当時から現在まで残っているものはないのだ。最後まで残っていた、市のシンボルであるヤクーツク要塞の東門塔は、2002年に焼失してしまった。同年、ヤクーツク市創建370周年を祝うために、現存する図面に従って再現された。
都市の歴史とヤクート人の文化に興味がある人には、ヤロスラフスキー記念サハ共和国北方民族歴史民俗文化博物館を訪問することをお勧めする。この博物館は旧市街から数ブロック先の場所にある。
旧市街の中心には「クルジャロ」ショッピングモールがあり、そこではサハ共和国の最高のジュエリーブランドが集められ、金や銀、そしてもちろんヤクートダイヤモンドで作られた幅広いジュエリーを購入することができる。ここでは、お土産、ヤクートナイフ、伝統楽器の楽器なども購入できる。以前「クルジャロ」の敷地には市場があり、その近くに船の停泊ができるようになっていた。
道路の向かいには川岸のモスコフスカヤ道路があり、その中心には、都市の創設者であるロシアコサックのピョートル・ベケトフの記念碑がある。緑の牧草地と都市を流れる水路を見渡せる。ここに水があるのは春の洪水時のみであり、流氷期の後、レナ川の水位が正常に戻ると、消えてなくなる。
旧市街へ向かう途中にある「コムドラグメタル」の建物には、クレムリンにあるアルマズニ・フォンドに似た博物館「サハ共和国(ヤクーチア)宝物庫」がある。この博物館では、サハ共和国での宝石工の仕事がわかりやすく解説されていたり、そこで見つかった金塊、宝石、ダイヤモンドが展示されている。また、歴史的に有名なダイヤモンドや、アルマズニ・フォンドに保存されている最大のヤクートダイヤモンドの模造品もある。平日には1時間間隔で毎日見学ツアーが開催されている。45分間のツアーの費用は大人が250ルーブル(425円)だ。博物館には英語を話すガイドはいないので、ロシア語に自信がない場合は、通訳を同伴することをお勧めする。
訪れるべきもう一つの博物館は、一年中冬の「永久凍土の王国」だ。この博物館はチョチュル・ムランの丘のふもとにある古い坑道に作られている。この丘はヤクーツク近郊で最も高い丘の一つだ。博物館になる前は、巨大な自然の冷蔵庫として機能し、そこには肉、魚、その他の食料品が大量に保管されていたのだ。
永久凍土の驚くべき特性により、この場所は夏は寒く、冬は暖かい。夏には40度、冬には-40度に達する外気温とは異なり、比較的一定で-6度くらいに保たれている。この常冬のエリアに入る前に、特別な防寒具、暖かい靴、靴下を着用しなければならない。とにかく見学に訪れる際は、真夏のとても暑い時に来たとしても、必ず暖かい服を着よう。
ここでは、寒さを司るチスハンの玉座やデード・モローズのお家を訪れたり、巨大な雪と氷の彫刻を鑑賞したり、氷でできたバーで氷のグラスに注がれた冷たい飲み物を飲んだり、雪の丘から滑り降りたりできる。これらのアクティビティを行うと雪片の形をした引換券をもらうことができ、見学が終わると「永久凍土の王国」への訪問証と交換することができる。
ここには、最も有名なマンモス動物相に関する発掘成果、特にヤクーチアのウスチ・ヤンスキー地区で発見されたユカギルマンモスの頭部を見ることのできる、古生物学の小さい博物館さえある。この博物館は毎日11時から20時まで営業している。チケットは大人で500ルーブル(850円)かかる。子供、中高生、大学生には割引がある。
時間に余裕があれば、近くにある展望台に登ることができる。チョチュル・ムランの丘の頂上から周辺を双眼鏡で見ることも可能だ。頂上まで登るには徒歩で約20分かかる。
また、ヤクーツク州地区発電所2号機の近くにある丘もよいだろう。ここへは車で行く方が良い。見学に行く際、このことを考慮しよう。どちらも入場は無料だ。
アトラソフの屋敷
Valery Sharifulin/TASS「永久凍土の王国」から徒歩圏内で行ける場所に、「チョチュル・ムラン」と「アトラソフの屋敷」と呼ばれる二つの民俗学的複合施設がある。そこには、ヤクート料理を味うことができるレストランもある。
「チョチュル・ムラン」は、狩猟、旅行、サハ共和国の自然が好き人にとって興味深いものだ。この複合施設への入場は無料だが、事前に見学ツアーを予約する必要がある。その費用は1人あたり150ルーブル(255円)であり、必要に応じて1.5〜2時間の所要時間がかかる。英語でのツアーも実施される。
この場所のレストランは毎日営業しており、予約なしでランチやディナーを食べることができるが、席が空いていない可能性もある。したがって、事前に予約することをお勧めする。連絡先とメニューはこの複合施設のサイトにある。昼食の平均予算は1500ルーブル(2500円)からで、夕食の場合、1人あたり2000ルーブル(3400円)からだ。
伝統的なヤクートの生活や伝統に興味がある場合は、「アトラソフの屋敷」を訪れよう。ここへの入場は無料だが、見学ツアーやレストランでのランチとディナーは事前に予約する必要がある。重要なのは、見学ツアーがロシア語でしか行われないので、ロシア語がわからない場合は通訳を雇うことをお勧めする。ヤクートの伝統的な儀式を含んだ40分の見学ツアーは500ルーブル(850円)かかる。レストランで食事をする場合の平均予算は、1人あたり1500ルーブル(2500円)だ。当該施設への連絡は、この施設のサイトにある。
「インディギルカ」サラダ
Tygyn Darhan料理なしにはサハ共和国の印象が不完全なものになるだろう。地元で取れた魚や仔馬の料理を食べてみよう。最も人気のある魚料理はストロガニナだ。これは凍らせた魚を薄くスライスしたものだ。レストランの味が楽しめる「インディギルカ」サラダもお勧めだ。これは、凍らされてさいの目上に切られた魚を、塩、コショウ、タマネギ、植物油で味付けしたものだ。仔馬からもストロガニナは作られるが、この場合は肉または肝臓のみを使う。
生魚や生肉を使った料理が贅沢すぎるように見える人のために、市内のレストランでは伝統的な製品に基づいたより身近なメニューも提供されている。サラマト(バター入りのおかゆ)、茹でた肉、フナのフライ、ブラッドソーセージ、ホイップクリームとベリーで作ったハンとケルチェフを食べてみよう。
ヤクーツクの多くのレストランでは、伝統的なものから現代的なアレンジを加えたものまで様々な郷土料理が楽しむことができる。伝統的なヤクート料理は、特に中心部と旧市街から徒歩圏内にある「ティギン・ダルハン」、「マフタル」、「レカ・オゼロ・レス」で提供されている。
厳密に言えば、レナ川の柱群はヤクーツクではなく、隣接するカンガラスキー地区にある。しかし、ヤクーツクから行くのはそれほど難しくないので、もし余裕があるのならば、絶対に訪れてほしい。
レナ川の柱群は、ユネスコの無形自然遺産に登録されている天然記念物だ。この雄大な崖は、40万年以上前に形成された風化の名残だ。
5月下旬から9月中旬までの夏が観光できるシーズンだ。現時点では、レナ川の柱群に行くためには、ヤクーツクから約114 km離れたブルガンニャクタ村の桟橋から出ているボートに乗ることが唯一の手段だ。
2018年から、レナ石柱自然公園は国立公園に指定されているため、見学するには管理事務所でチケットを購入する方が良いだろう。連絡先はすべて公式ウェブサイトにある。
1人あたり1日チケット(これは公園に滞在するための許可証であり、もしチケットを持っていないことがセキュリティ検査官に見つかると罰金を科せられます)は300ルーブル(510円)だ。希望する場合は英語ガイドを付けることができる。
行くことを計画したら、管理事務所でヤクーツクからブルガンニャクタフ村への移動、さらにレナ川の石柱までの送迎を手配することができる。価格は、移動手段によって異なり、1人当たり5000ルーブル(8500円)から1万ルーブル(1万7000円)だ。
また、ツアー会社「ヴィジット・ヤクーチア」がレナ川の石柱への1日ツアーを提供している。ツアーは、船で行くもの(ヤクーツクの港からボートで)と、自動車で移動するもの(車でブルガンニャクタクまで行き、その後ボート)のいずれかだ。船ルートでのツアーは1万ルーブル(1万7000円)かかり、10〜15人の人数が集まった場合、キャンセルの可能性がある(お金は返金される)。 自動車ツアーはより信頼性が高く、乗り合いでも、個別でも移動できる。 4人の乗り合いの場合、旅行には一人当たり6500〜8000ルーブル(1万1000〜1万3600円)、個別のツアーは、2万8000〜3万ルーブル(4万7600〜5万1000円)がかかる。
2日以上余裕がある場合には、ヤクーツクの停泊所からボートでのクルーズを予約できる。例えば、「レナトゥルフロート」社は、快適な船「デミヤン・ベドニィ」号や「ミハイル・スヴェトロフ」号で36時間または48時間のクルーズを提供しています。 36時間クルーズの費用は、4人用キャビンの6500ルーブル(1万1000円)から、デラックスルームの3万5000ルーブル(6万円)まで様々です。この料金には、公園内の展望台の料金、砂浜の島での急速、保険、船内でのエンターテイメントプログラムが含まれている。食事は別に支払う必要があり、いくつかのオプションから選択できる。平均して、大人1人の価格は2500〜3500ルーブル(4200〜6000円)だ。クルーズは5月中旬から9月中旬まで運航されているが、ローシーズン(5月下旬と8月下旬から9月前半)は、約30%安くなる。
これらの価格は毎年季節ごとに変わる。
展望台があるラビディア地域へ行くには、ブルガンニャクタフ村から約2時間かかる。この場所での登山は簡単ではなく、体力にもよるものの1時間半から2時間かかる。
レナ川の石柱に向かう途中で、ガイドまたはドライバーに、トゥクランというヤクート砂丘に立ち寄るように頼んでみよう。これは巨大な砂丘なのだが、驚くべきことにヤクートの針葉樹林帯のど真ん中にあるのだ。この砂丘の起源にはいくつかの説がある。最も一般的なものによると、このトゥクランは、ヴェルホヤンスキー山脈の西側が氷河作用を受けた約2万年前の更新世の間に存在した古代の砂漠が今でも残っているというものだ。トゥクランはレナ川岸にあるものだけでなく、この地域には最大の砂丘の1つであるキシル・エレシン・トゥクランもある。
夏に訪れる価値のあるもう一つの場所は、ずっと凍っているブルス氷河だ。最も暑い日でも氷と雪山があり、自然の奇跡と呼ばれている。冬には、ブルス湖の凍らない地下水源から巨大な氷が形成される。夏の間、氷河はわずかに減少するが、長年にわたって完全に溶けていない。夏に氷が解け始めると、そこに氷の洞窟とトンネルが形成され、大人が入ることができるほどの大きさになる。
この氷河に行くには、レナ川の反対側の岸へフェリーで行く必要がある。その後、連邦高速道路「レナ」からブルス氷河の旅行者用キャンプまでさらに100キロメートルある。バスはない。唯一の選択肢は、車を借りる(ここで、または2GISアプリで提供される)か、自動車でのツアーに参加することだ。ヤクーツクでのレンタカー代金は、車のクラスにもよるが、1日あたり2500-4500ルーブル(4250〜7650円)となっている。運転手付きのプランもある。
Visit Yakutia社では、ブルス氷河への日帰りツアーも開催している。ツアー費用は参加者の数によって異なる。5人の集団ツアーの場合、1人あたり4500ルーブル(7650円)で、プライベートツアーは1万8000ルーブル(3万円)かかる。ツアーの価格には、ガイドドライバー付きの車のレンタル代とレナ川を渡るフェリー代が含まれている。入場料と食事は含まれていない。観光複合施設「ブルス」への入場料は、一人あたり200ルーブル(340円)だ。ツアーは終日行われるので、お弁当やサンドイッチを持って行った方が良いだろう。
ブルス氷河の手前に、キュリュリュル滝と呼ばれる夏に訪れたい観光スポットがある。滝というのは通称であり、実際には石で作られた美しい岸を流れるメンダ川という小川だ。そこに行くには1人あたり200ルーブルを支払う必要があるが、ブルス氷河とは異なり、ここには施設等はない。
この場所は大変美しいのだが、夏に美しい写真を撮るのは簡単ではない。というのも地元の人の間で非常に人気がある場所なので、暑い日には多くの人々が集まっているからである。
イスィアフはサハ共和国の主な国民の祝日、ヤクートの新年だ。多くの観光客は、特にこの日のためにこの場所を訪れる。イスィアフの公式の日は、夏至の日である6月21日と見なされている。サハ共和国ではお休みになっている。しかし、実際には6月中ずっとイスィアフになっている。地元のお祭りが、すべての地区、都市、村で開催されている。
最大のものは、6月の最後週の週末にヤクーツク近くのウス・ハティン地区で毎年行われるイスィアフ・トゥイマーディだ。壮大なオープニングイベンドが初日に行われ、スポーツイベントが開催される。最も壮観で厳かなものは、共和国首長賞と市長賞の競馬だ。
また、最近ではディギナの競技大会が開催される。これは、共和国の最高のアスリートが国民的なスポーツで競うトーナメントだ。この祝日の集大成は、太陽を出迎える儀式であり、その間、人々は一年間のエネルギーで貯めるのだ。 2日目には、大会の勝者が決定され、この祝日の厳かな閉会式が行われる。この祝日機関中のウス・ハティン地区への入場は無料だ。競馬を除くすべてのイベントが参加無料となっている。休暇中、ヤクーツクからこのウィセフの会場までは特別なバスが運行している。バスの運賃は40ルーブル(70円)だ。タクシーも使うことができるが、少し高く400〜1000ルーブル(680〜1700円)となっている。
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