1.飛行機
費用:70~250㌦ (7600~27000円)
時間:1.5時間
モスクワにある3つの空港から一日に約20便が飛んでいる。前もって予約すればお得に、往復チケットが70ドル(4500ルーブル/7600円)で購入できる。ポベーダ・エアラインは通常最も安い価格帯で運航している。アエロフロート航空のチケットは110㌦(7000ルーブル/11000円)から購入可能だ。aviasales.ruやozon.travelなど旅行比較サイトで最もお得な料金を調べよう。
所要時間はわずか約1.5時間だ。市内中心部からの空港までの移動時間を忘れないようにしよう。アエロエクスプレスでも少なくとも45分はかかり、タクシーでは予測できないモスクワの交通状況を考慮して約2時間見ておく必要がある。そして、空港でのチェックインのために少なくとも1.5時間前には到着すべきだ。
サンクトペテルブルクに到着した後、プルコヴォ空港から市内中心部までさらに30分ほどかかる。
ある地点から別の地点に移動する際、5時間以下しかかからない場合には、飛行機は最速の移動手段ではないのだ。一方、飛行機は夜遅くに移動する場合にはより良い選択肢であることは間違いない。夜には高速鉄道は運航しておらず、もっと時間のかかる手段しか存在しないからだ。
アメリカ合衆国出身のジョン・アンダーウッドさんからこのように話す。「私は現在モスクワに2年間住んでいて、月に一度サンクトペテルブルクへ仕事で行かなければなりません。私は市内中心部から遠く離れた、シェレメチェヴォ空港から近い場所に住んでいて、そこで働いているので、私は通常飛行機を使います。私にとってこれが最も便利なのです。あるとき、仕事終わりでとても疲れていた時に夜のフライトに乗る機会がありました。チェックインがすべて終わった後、私はゲートのすぐ横で眠りに落ちました。なぜ誰も起こしてくれなかったのは今でも私にとっては大きな謎なのですが、乗務員は私が彼らのフライトの乗客であることをわかっていたと確信しています。とにかく、次のフライトまで1時間だったので、新しいチケットと、再び眠らないように大きなサイズのコーヒーを買わなければなりませんでした。」
2.高速鉄道
費用:39~94㌦(4200~10200円)
時間:4時間
ロシアに滞在しているなら鉄道で旅をする経験を一度はしてみると良いだろう。両都市間の鉄道は日中と夜に運行している。これらの鉄道はモスクワのレニングラード駅とサンクトペテルブルクのモスクワ駅を結んでいる。
最速の鉄道はサプサンだ。この列車は、近代的で快適な高速鉄道で5時間以内に目的地に到着する。鉄道会社によると2020年から、さらに高速化して3時間で到着するようになるそうだ。
通常の座席はおよそ39-47㌦(2500~3000ルーブル/4200~5100円)かかる。ビジネスクラスの座席は94㌦(6000ルーブル/10200円)からとなっている。一日に13本運行している。始発は5時45分、終電は21時となっている。rzd.ruやtutu.ruで前もって予約しよう。
オランダ出身のワブケ・ワイアーさんはこう話す。「モスクワからサンクトペテルブルクへの私の最もお気に入りの移動手段は鉄道です。最も快適なのはサプサンで、特に冬は雪に覆われた丘や谷が続くロシアの風景を楽しむことができるチャンスです。しかし、最もロマンチックなのは夜行列車に乗ることです。サンクトペテルブルクの駅で、モスクワからの列車が発着するときに鳴り響く音楽を耳にする経験は忘れがたいもので、ロシアの古典文学の世界に入り込んだような気持ちになります。」
3.夜行列車
費用:24~102㌦(2600~11000円)
時間:8~10時間
サプサンは確かに最速の列車だが、夜行列車は「ロシア鉄道の魔法」が起こる場所だ。豪華さと快適さを追求しないなら、「プラザカルト」(開放寝台)を試すことは人生における思い出を作ることになるだろう。しかし、様々な人に出会う可能性を考慮しておこう。その中には寝ずに、お酒を飲み、ギターを弾いたり、歌を夜通し歌ったりしようとする者がいるだろう(静かにしてほしい時は、車掌に頼めば注意してもらえるだろう)。寝台車のチケットは最安で、24㌦(1500ルーブル/2600円)から購入できる。価格は列車によって異なる。
クーペと呼ばれるコンパートメントも選ぶことができる。そこには4人用の座席があり、くつろぐことができる。しかし、一人で旅行していて他3人の知らない人と一緒に寝ることが嫌ならば、これは良い選択肢ではない。
夜行列車の中には本当に豪華な列車も存在する。例えば、メガポリスの列車は0時30分発で、ルームサービスがあり夕食と朝食が提供される。価格はクーペが47㌦(3000ルーブル/5100円)からで、四人用ではなく二人用のベッドが用意されている一等車は102㌦(6500㌦/11000円)から購入できる。
イギリス出身のクリス・ギルバートさんはこう話す。「2006年にモスクワから戻る夜行列車に乗れなかったとき、私は最後の夜行列車のチケットを買わなければなりませんでした。コンパートメントでカザフ人の3人の農家の方と一緒になったのです。そこで自家製酒を飲んだり、馬肉を食べたりして4時ごろまで過ごしました。馬肉がこんなにおいしいとはその時まで知らなかったです。」
4.自動車
費用:50~200㌦/5400~21700円(一日当たりのレンタル料。料金とガソリン代は別)。
シェアの場合は23-30㌦/2400~3200円)
時間:9時間
ガソリン代が安く、両都市間の距離が約700 キロメートルなので、自動車での移動は確実な選択肢だ。所要時間は、どれだけ停車せず運転するかと、もちろん交通状況によって異なるものの、平均して約9時間だ。
2019年末にはM-11有料高速道路を新しく開通し、移動時は(停車しない場合)5.5時間に短縮される予定だ。合計料金は約32㌦(2000ルーブル/3400円)となっている。 europcar.ruまたはavisrussia.ruでレンタカーを借りることができる。国際運転免許証を忘れずに持参しよう。
もし、トヴェーリ、トルジョーク、ヴェリーキー・ノヴゴロド、ヴァルダイなどの古くからある美しい町に寄り道する(もしくは一泊する)のなら、自動車での旅行もより良いものになるだろう。
自分では運転したくはないものの、忘れられない思い出になるだろう自動車での旅を楽しみたいなら、ライドシェアを使うと良いだろう。ロシアで最も有名なものは、ブラブラカー(blablacar.ru、アプリもある)だ。通常、ガソリン代だけを負担すればよいので、ライドシェアはモスクワ・サンクトペテルブルク間の最安の移動手段でもある。
デンマーク出身のヤン・ラーセンさんはこのように話す。「今までライドシェアを使ったことはなかったのだけれど、ロシア人の友人からモスクワではとても人気になっていると聞いていました。こうして私はライドシェアを利用することを決めたのですが、これが私の人生の中で最も愉快な経験となったのです。他に2人の乗客がおり、私が唯一の外国人でした。ロシア語で知っているのはほんの少しの単語だけだったのですが、全く問題ありませんでした。こんなに実直でフレンドリーな人を見たことがありません。わずか1時間で友達になれたのです。彼らはいくつもの面白い経験を話してくれて、ロシア語も教えてくれました。また、サンクトペテルブルクの私の目的地まできちんと連れて行ってくれたのです。本当はそこまでする必要はないはずなのですが、これがロシア人なんだと思いました。とても長い移動で疲れ果ててしまったのですが、これを選択したことに全く後悔はありません。」
5.バス
費用:18~25㌦(1900~2700円)
時間:12~13時間
サンクトペテルブルクへ行く最後の選択肢はバスだ。しかし、バスでの移動は他の選択肢と比べてとても長く(12~13時間)、快適とは言えないので、あまりお勧めはしない。バスの運行情報は少し複雑で、日によって異なる。それでもバスが良い場合は、エコラインズのような正式なバス会社のものにこだわろう。片道は18㌦(1150ルーブル/1900円)になっている。