ビザなしで行けるロシア

ウラジオストク=

ウラジオストク=

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 クルーズ船で旅をする外国人旅行者はビザを取得することなく3日間ウラジオストクに滞在することができる。ウラジオストク以外に、ビザなしで訪れることができる都市はあるのか?そこにはどんな楽しみがあるのか?

1ウラジオストクでの3日間

ビザなしで旅をするには

 クルーズ船で旅をする外国人観光客は、ビザを取得することなく、トランジットで3日間ウラジオストクに滞在することができる。ウラジオストク港に寄港することができる日本の海岸線に沿ったクルーズの料金は1,589ドル(177,189円)からとなっている。

 

楽しみ方

 沿海地方(ウラジオストクから70キロメートル)にあるサファリパークで丸1日過ごすことができる。そこには檻や囲いのないところで生活するアムールトラ、クマ、トナカイといった沿海地方を代表する動物を目にすることができる。サファリパークで一番人気のスターは数年前、その仲のよさで世界的に大きな話題を呼んだトラのアムールとヤギのチムールだ。

ユーリイ・スミチュック/タス通信ユーリイ・スミチュック/タス通信

 一方、極東の料理がどのようなものかを知るためにはPort Caféでワラビやナマコ、ホタテを試すとよい。また整備しなおされた海辺を散策したり、2012年のAPECサミット開催に向けて建設された美しい橋を見学したり、トカレフスキー灯台を眺めに行くのもいいだろう。ウラジオストク市民に愛されている街のロープウェイに乗るのも楽しい。その際には金角湾の景色の写真を収めるためにカメラを前もって準備するのをお忘れなく。ロープウェイに乗っている時間はわずか1分半しかないからだ。

 ウラジオストクの面白い観光地は街の中心部から外れたところにある。例えばルースキー島のパリス湾にあるロシア国立水族館。打ち寄せる波に浮かぶ巨大な貝をデザインした本館の建物はシドニーオペラハウスにも似ている。セイウチ、シロイルカ、マイルカのショーを見ていれば、1日ここで遊ぶことができる。また海洋生物の進化や極圏の自然についてのガイドの話を聴きながら、蘭が咲き乱れる常緑の熱帯の森を散歩したり、巨大なプラスチック製タコの触腕に触れることもできる。

 

2.カリーニングラードでの3日間

ケーニヒスベルグ大聖堂=ルスラン・シャムコフ/タス通信ケーニヒスベルグ大聖堂=ルスラン・シャムコフ/タス通信

ビザなしで旅するには

 クルーズ船で旅をする外国人観光客は、ビザを取得することなく、トランジットで72時間カリーニングラードに滞在することができる。カリーニングラード港に寄港することができるクルーズの料金は2,245ドル(250,339円)からとなっている。

 

楽しみ方

 16世紀に建てられたケーニヒスベルグ大聖堂でオルガンコンサートを聴くことができる。この大聖堂は第二次世界大戦時に完全に破壊され、1990年代に修復されたもので、かつてここがドイツの街であったことを感じさせる建物だ。

 地元のパブでビールを楽しもう(たとえば“ブレツェル”という店がオススメ)。カリーニングラードには今もドイツのビール醸造とリトアニア料理の伝統が生きている。

国立公園「クルシュー砂州」=Lori/Legion-Media国立公園「クルシュー砂州」=Lori/Legion-Media

 街をすっかり楽しんでしまったら、国立公園「クルシュー砂州」の砂丘を散策しよう。カリーニングラードから、バルト海とクルシュー湾を隔てる細長い砂州を1時間も車で走れば、人を怖がることを知らないイノシシやトナカイに出会えるだろう。また「酔っ払いの森」では松を見る価値がある。松はまるで酔っ払ってダンスをしているように曲がりくねっていて、森の名前はそこから付いたものである。

 

3サンクトペテルブルクでの3日間

Vostock-PhotoVostock-Photo

ビザなしで旅するには

 ビザなしの滞在条件はカリーニングラードと同じく、クルーズ船で旅する外国人観光客は、ビザを取得することなく、トランジットで3日間ペテルブルクに滞在することができる。ペテルブルク港に寄港することができるバルト海を巡る旅の料金は800ドル(89,207円)からとなっている。

 

楽しみ方

 ペテルブルクの地図に載っていない通り――蜂起広場駅近くにあるジョン・レノン通り――を探してみよう。正式にはプーシキン通りと呼ばれる通りの小さな庭を地元のビートルズマニアたちがリバプールへの入り口に変えた場所である。ヒントは、リゴフスキー大通り53番の建物のアーチをくぐること。

 「グリゴリー・ラスプーチンの殺害」と銘打ったエクスカーションではロシアの貴族たちがユスポフ宮殿でどのような暮らしをしていたかを目にすることができ、また彼らの恐ろしい秘密を耳にすることができる。それは公たちがロシア史においてもっとも矛盾した人物の一人であるグリゴーリー・ラスプーチンの死とどのように関わっていたかというものだ。

 人が溢れるエルミタージュ美術館の代わりにファベルジェ博物館かミハイロフスキー宮殿のロシア美術館を訪れてみてはどうだろう。そのあとは革命前のエキセントリックなコレクター風の家を思わせるインテリアが魅力のカフェバー「クンスト」でお茶をするのもいい。

「シンガー」社の建物= Vostock-Photo「シンガー」社の建物= Vostock-Photo

 お天気に恵まれない日はネフスキー大通りのブックストア「ドーム・クニーギ(本の家)」で暖をとるといい。「本の家」は「シンガー」社の建物としても知られる。2階でお土産を買い込んだら、コーヒーを飲みながらカザン聖堂を眺めることができる。そのあとメインストリートを散策し、20世紀初頭にオープンしたイートインのケーキ屋で「アヴローラ」、「ノルド」、「スラヴャンスキー」といったソ連のオリジナルケーキとともに一息入れるといいだろう。

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