ロシアの郵便局員の仕事ぶり=
スタニスラブ・クラシリニコフ撮影/タス通信姉のエカチェリーナ・デニソワさんは当時15歳で、手紙を送った弟は8歳だった。弟は村の学校に通っていた。
40年後、この手紙が送り先の住所に届いた。だが受け取ったのはエカチェリーナさんではなく、そこに現在暮らしている親戚であった。
封筒には「ソ連郵便」の文字と送り先である郵便局の番号の入った局印がある。だがこの送り先の郵便局は20年前に閉鎖されている。
数十年かかった理由について、ロシア郵便は説明していない。「ロシア通信」によると、状況を明確にするため、郵便局の関係者は封筒を入念に見る必要があるのだという。というのも、それぞれの手紙に、受理された日および送り元の郵便局のインデックスの情報があるためだ。関係者は封筒を受け取り次第、調査を行う。
手紙を送った少年は、現在50歳になっている。今もグロムィシェヴォ村に暮らす。
郵便配達の遅れはこれが初めてではない。2014年、シベリアのクラスノヤルスク地方の住人がモスクワの大学に書類を送ったものの、届かなかったことから、入学できなかったという問題が発生した。その住人は裁判を起こし、賠償金を受け取った。同年、ロシア郵便の速達局が、モスクワから送られた小包を半年後にヤマロ・ネネツ自治管区の行政中心地サレハルドに届けたという問題もあった。この遅れの原因はいまだにわかっていない。手紙の配達が遅れる、または届かない理由でもっとも多いのは、住所の記載の間違い。また、住所が不完全でも、遅延が発生することがある。
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