ラスプーチンからプーチンまで

クラスノヤルスク地方の住人タンジリャ・ビセンベエワさんが、世界最高齢者としてロシア記録ブックにのった。=

クラスノヤルスク地方の住人タンジリャ・ビセンベエワさんが、世界最高齢者としてロシア記録ブックにのった。=

写真提供:エレーナ・メリホワ/ロシスカヤ・ガゼタ(ロシア新聞)
 ロシア南部アストラハン州クラスノヤルスク地区の住人タンジリャ・ビセンベエワさんが、世界最高齢者としてロシア記録ブックにのった。

1896年生まれの120

 3月17日、ロシア記録ブックにビセンベエワさんの記録が正式にのった。

 ビセンベエワさんはイスラムガズィ村で生まれ育った。生まれたのは1896年(明治29年)。当時はまだロシア帝国であった。ロシア革命、独ソ戦、歴代政権、ソ連崩壊、デフォルト、不況を経験してきた。ビセンベエワさんには息子3人、孫10人、ひ孫24人、玄孫2人がいる。

 息子のシンタス・ビセンベエフさんはこう話す。「母は人生でたくさんのことを見てきた。ラスプーチン(の時代)からプーチン(の時代)までを生きてきたのだから。ずっと頑張り屋さんだったんだ」

 最初に結婚したのは戦前。夫は前線に赴き、戻ってくることはなかった。戦争が終わった時、すでに49歳になっていた。家族も子供もいなかった。だが、新たな素晴らしい人生がこの後待ち受けていた。カザフ人の老人に求婚され、承諾。53歳で最初の息子を、1年後に2番目の息子を、そして57歳で3番目の息子を産んだ。

 

「他の人の良い面ばかり気付く人」

 ビセンベエワさんの生活はとても健康的だ。親族によると、じっと座ることはなく、タバコも吸わず、自然食だけを食べているという。100歳まで医者にかかったことはなかったという。100歳を過ぎてから、視力が落ちるようになった。現在は通りには出ないが、家の中で動き回り、自分のことは自分でやっている。どこで何が起こっているかもちゃんと知っている。

 息子3人はすでに年金生活者で、近所に住んでいる。長寿の秘訣を聞くと、こう答えた。「母はとても優しく、人生を常に前向きにとらえている。他の人の良い面ばかり気付く人」

 

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