展示飛行隊ルースキエ・ヴィーチャズィとストリージのユニークな曲技

Alexander Wilf/Sputnik
 数十年間彼らは世界中のパイロットのハードルを上げ続けてきた。彼らはループやバレルロールといった危険な曲技を、他のチームも実践する標準的な技にしてしまった。

 9機の戦闘機からなるグループで息を呑むような一糸乱れぬパフォーマンスを行うことで世界中に知られている。

 これらのチームは、特に改造されていない、標準仕様の戦闘機で曲技を披露する。他の国々では何度も改良を経た専用のジェット機を使用するから、これは特殊なことだ。

 にもかかわらず、ロシアの曲技飛行チームはいくつかの世界記録を打ち立て、他に先駆けて4機か5機、さらには9機のグループで幅広い危険な曲技を披露し続けている。

ダイヤモンド 

 2004年、ルースキエ・ヴィーチャズィとストリージは最高難度の全演技を世界で初めて9機の戦闘機で披露した。一連の演技の隊形は「ダイヤモンド」と呼ばれる。

 9機は密集隊形を組み、斜めループやネストロフ・ループなど、曲技一式のほとんどすべてを行った。

 飛行機の隊形は「方位」から「封筒」「十字」「ピラミッド」「翼」「星」へと絶えず変わった。演技は花火とともに飛行機が解散して華々しく終わった。

 この演技は、9機のジェット戦闘機が同時にすべての最高難度の曲技を披露した史上初の出来事として、航空史に刻まれた。

バレルロール

 2007年、ルースキエ・ヴィーチャズィとストリージは、世界で初めてSu-27戦闘機5機とMiG-29戦闘機4機、合わせて9機から成るグループでバレルロールを行った。

 バレルロールは、飛行中に進行方向を保ちながら360度回転する曲技だ。「ループとロールの組み合わせ」と呼ばれることもある。この曲技中にパイロットにかかる負荷は2~3Gだ。

 この曲技は同時に行うのが難しく、通常は単独演技で行われる。実戦では追尾してくる敵を振り払うのに用いられるため、軍のパイロットがとりわけ練習を積む技だ。

天使

 ロシアの展示飛行チームには、他のチームに真似できないトレードマークがある。ルースキエ・ヴィーチャズィの演技は空を彩る美しい絵と花火で締め括られる。

 これが初めて披露されたのは、クビンカ空軍基地創立75周年かつルースキエ・ヴィーチャズィ結成22周年に当たる2013年だった。

 チームは「天使」と呼ばれる驚くほど美しい演目を見せた。4機のSu-27戦闘機が6秒でフレアを発射して然るべき方向に煙幕を広げ、空中に天使の姿を「描く」。

 この絵はルースキエ・ヴィーチャズィのトレードマークで、彼らにしかできない。

チューリップ

 チューリップはストリージのトレードマークだ。各演技の最後にチームは空に花を「描く」。

 この演技はチーム全体で行い、集団がフレアを発射しながら4方向に分かれる。

 チームやその飛行機、今後の計画については、ルースキエ・ヴィーチャズィストリージに関するロシア・ビヨンドの記事でより詳しく知ることができる。

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