ロシアがT-14「アルマータ」戦車用の新防御システムを公開

Sergey Bobylev/TASS
 米国の「ジャベリン」やAGM-114「ヘルファイア」といった高精度ホーミング誘導ミサイルの目を眩ませるエアロゾル弾だ。

 10月初旬、ロシアが最強の国産戦車T-14「アルマータ」用に採用した防御用のエアロゾル弾3VD35を公開した。

 「この兵器の目的は、重装甲の戦車を敵の高精度兵器システムから隠す煙幕を作ることだ。最も重要なのは、この煙幕が、ミサイルの弾頭に搭載されたレーザー誘導システムを通さないことだ。装甲車両の防御力を上げるのに良い手段だ」と21世紀技術推進財団発展部長のイワン・コノヴァロフ氏はロシア・ビヨンドに話す。

 システムのはたらきはこうだ。内蔵コンピューターが迫りくる危機を察知すると、3VD35弾が目標に向かって発射され、煙幕を噴射して敵のミサイルの誘導システムの目を眩ませる。

 噴霧弾は、爆発反応装甲板や多重装甲板で覆われていない、T-14上部の装甲の薄い部分を守る。

 この兵器は初めから軽量な熱反射飛翔体の目を眩ませるために作られた。そのため世界最新の対戦車ミサイル、米国の高精度ホーミング誘導ミサイル「ジャベリン」やAGM-114「ヘルファイア」に対処できる。これらのミサイルは高性能兵器システムで、新世代戦車にとっても脅威だ。ロシア最新のT-14「アルマータ」も例外ではない。

「アルマータ」の更なる装甲板

 コノヴァロフ氏によれば、「アルマータ」には車輪や鋲などの弱点を守る追加の装甲板が装備されるという。格子状のケージ装甲を取り付けることで、最も一般的な戦車の破壊手段である対戦車手榴弾から「アルマータ」を守る。

 この追加の装甲板は対戦車手榴弾が当たると変形し、爆発のエネルギーを減じる。

 彼が言うには、これは安くて効果的な防御手段で、市街戦においてはエンジンやトランスミッションの防御力を数倍高めるという。

 このケージ装甲には欠点もある。主な欠点は特定の兵器にしか完全な効果を発揮しないことで、ある種の対戦車手榴弾からしか戦車を守れない。

「ロシア・ビヨンド」がLineで登場!是非ご購読ください!

もっと読む:

このウェブサイトはクッキーを使用している。詳細は こちらを クリックしてください。

クッキーを受け入れる