カラシニコフ・コンツェルンが2021年8月後半にモスクワ郊外で開かれた兵器展示会「アルミヤ2021」で軍パイロット用の最新サブマシンガンPPK-20を公開した。
この銃は連邦保安庁のヴィーチャシMサブマシンガンの改良版だ。PPK-20は建物内での接近戦や、開けた場所での50㍍以内の射撃に適した9×19 mm弾を使用する。
両者の最大の違いは大きさと重さ、そして長さだ。PPK-20の方が小さくて軽く、コンパクトである。バレルが短縮されたためPPK-20の精度はやや低いが、代わりに人間工学的な改良が多く施されている。
まず、飛行機の操縦席や緊急時用の背嚢にしまうことができる。カラシニコフの専門家の話では、都市部で活動する警護隊員の武器としても相応しいという。
「PPK-20はコンパクトで小さい。都市部において私服で活動する警護隊員のコートの下に隠すこともできる。PPK-20は軍用だけでなく、イベント会場で要人を守るために隠し持つ銃として、警護部隊の基準も満たしている」とカラシニコフ・コンツェルン軍事技術協力発展部長のウラジーミル・オノコイ氏は話す。
パイロット用のPPK-20はすでに軍事試験に合格している。同社は将来的に同じバージョンのサブマシンガンを民間市場でも売り出す計画だ。
クローズアップ
PPK-20は重さ2.5キログラム、長さ41㌢だ。軍の標準的なAK-12アサルトライフルより半分以上短い。
同時に、PPK-20はAKシリーズの新しい横折れ式ストックを採用しており、身長160~215㌢の撃ち手が快適に使用できる。ストックは簡単に折り畳むことができ、片手でも快適に発砲できる。
PPK-20サブマシンガンの連射速度は毎分800発だ。ちなみにAK-12アサルトライフルの連射速度は毎分600発である。
カラシニコフ・コンツェルンによれば、9×19 mm 7H21徹甲弾を使えば、PPK-20で3A等級の防弾チョッキを貫くことができるという。
サブマシンガンの上部にはピカティニー・レールが備わっており、レーザーポインターやドットサイトなどの戦術的アクセサリーを取り付けることができる。
右利きと左利き用に、両側にセーフティーが付いている。
この銃の装備一式には簡単に着脱できるサイレンサーが含まれ、発砲音とマズルフラッシュを隠すことができる。