2021年5月、ロシアの有名な曲技飛行チーム「ストリージ」(「アマツバメ」の意)が創立30周年を迎えた。
飛行隊は1980年代半ばにクビンカの戦闘機連隊で結成された。当時、ソビエト空軍は操作性に優れた最新の戦闘機MiG-29を開発しているところだった。
モスクワ州のパイロットらは曲技飛行を熟知する空軍将校から成るチームを作って展示飛行を行い、ロシア航空産業の成果を国内外に見せつけようと考えていた。
世界的名声
チームは1991年10月、スウェーデンのウプサラ空軍基地で国際デビューした。
翌年にはフランスで「ノルマンディー・ニーメン」飛行隊の創設50周年を記念して展示飛行を行った。
「ストリージ」は初めから西側の観客の心をつかんだ。6機が密集した隊形で「斜めループ」、「ネステロフ・ループ」、「樽」などの曲技飛行をほぼ完璧に行った。隊形は常に変わり、「方位」は「封筒」、「十字」、「ピラミッド」、「翼」、「星」になった。展示飛行は戦闘機がスモークを噴きながら「チューリップ」と呼ばれる隊形に分散して終了した。
1993年、「ストリージ」はマレーシアのランカウイ島で行われたランカウイ海事航空展覧会や、ベルギー、タイで開かれた航空ショーに参加した。タイの航空ショーでは、チームのスペシャリストらが戦闘機の組立ての速さにおいて新記録を樹立した。4機のMiG戦闘機が解体された状態でAn-124輸送機「ルスラーン」に載せられて到着したが、技師らは3日でこれを組み立てた。1995年、「ストリージ」は再びスウェーデンに行き、1997年にはフィンランドを訪れた。
チームは少なくとも28ヶ国を訪れている。ロシアの国際航空宇宙サロン(MAKS)にももちろん参加している。「ストリージ」は各地の街の記念日に展示飛行を行い、モスクワ創建850周年祭にも参加した。
1993年、ストリージは「世界最高の曲技飛行チーム」の称号を得た。1997年にフィンランドで行われた国際航空ショーでは、親衛隊指揮官のニコライ・ディアテル中佐が個人演技で優勝した。
2003年冬、MiG-29戦闘機は計画改修を経て新しい塗装を得た。赤と白で彩られ、上下両面に青いツバメが描かれている。尾翼にはМиГ(“MiG”)の文字が書かれている。新しい塗装は2003年3月15日、クビンカ連隊創立65周年式典に際して公開された。
現在、曲技飛行チームはMiG-35戦闘機への更新準備を進めている。