通りは薄暗く、あなたは小さなバラック小屋の壁沿いを足を引きずって歩いている。あちこちの曲がり角でパトカーが往来している。もう目的地の近くまで来たと思ったら、箱の中から激しい吠え声が聞こえる。
「しっ、静かに!」あなたは箱の中に閉じ込められた犬に向かって声かけながら、先を急ごうとするが、もう遅い。都市の半分くらいの大きさの、すべてお見通しの超巨大な警官があなたを見ている。巨大な警官の巨大な手があなたを綿毛のように地上から引き離す。そのあと何が起きるのかはわからない。次に現れるのは黒い画面で、また新たな1日が始まり、新たな逃亡劇が始まる。
これは、ロシアのゲームスタジオ「トールボーイズ」が開発した新たなインディーゲーム「Militsioner」の一場面である。ゲームは2020年7月にSteam上に登場した。
「あなたが犯罪に関与したことを突き止められる前に、巨人警官からの逃亡を謀ろう。開かれた砂場にある謎めいた世界の一人称のゲームで」。 Steamのプロジェクトページにはこう書かれている。
開発者らは、この巨人警官は人工知能によって感情を表現することができ、はっきりとした道徳基準を持っていると説明する。
ロケーションは、自動車、路面電車、列車などが走る、ソ連崩壊後のシュールなロシアの地方都市。ゲームにはストーリーはなく、ただ数多くの抜け道と実験のための場所があるだけである。
なお、ゲームのリリース予定日や料金はSteamのページにも記載されていない。
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