300両の戦闘車両に伴われた1万4千人以上の軍人が戦勝記念パレードに参加する。ロシア連邦国防省のセルゲイ・ショイグ大臣の発表によれば、この日、20種類以上の新兵器や最新化された兵器が赤の広場でお披露目される予定だ。
1. 対空ミサイルコンプレックス「ブク-M3」
これは、「防空の最後の砦」として開発された全天候対応戦略ミサイルコンプレックスだ。敵の飛行機やミサイルが奇跡的にS-400やパンツィリ-S1の防空網をかいくぐった場合に備え、「近距離」の標的をカバーする。
「ブク-M3」は半径45キロメートル以内のあらゆる飛翔体を迎撃できる。
2. 沿岸ミサイルコンプレックス「バル」
「バル」はロシアの主要な沿岸の盾だ。
「バル」コンプレックス一組には、巡航ミサイルKh-35/Kh-35Uを搭載した最大4基の発射装置が含まれる。巡航ミサイルは260キロメートル以内の敵艦を迎撃できる。140キログラムの弾頭を積んだミサイルは、空母でさえ海の藻屑に変えられる。
3. S-350「ヴィーチャシ-PVO」
S-350は「アルマス-アンテイ」コンツェルンの新型防空兵器で、「近距離」防空システム市場でライバルを押しのけることになるだろう。
S-400の開発者らは、自分たちの新兵器が目標に接近する敵のミサイルや爆弾、飛行機をより効果的に迎撃し、対空ミサイルコンプレックス「トル」「ブク」「パンツィリ」の製造メーカーを国内市場でも国外市場でも圧迫することになると考えている。
S-350は30〜60キロメートル以内の目標を迎撃でき、しかも最大16機の標的に対して一斉攻撃できる。
4. 「デリヴァーツィヤ-PVO」
「デリヴァーツィヤ」は本質的には「アルマータ」のプラットホームをベースにしており、敵の無人機に対応できるように開発されている。これは中近東で武装勢力が多用する爆弾を搭載した小型航空機に対応できる比較的安くて有効な手段だ。
「デリヴァーツィヤ」には57mm機関砲と大口径の12.7mm機関銃、対戦車ミサイルコンプレックス「コルネット」が搭載されている。
「デリヴァーツィヤ」の対航空機有効射程は200〜6000メートルだ。
5. T-90M「プロルィフ」
それまでのT-90と比べた際のT-90M「プロルィフ」の主な特徴は、一新された砲塔モジュールだ。新時代の戦争の要求に合わせて21世紀の水準で作られており、数層の装甲板、兵員室の外に配した弾薬室、125mm砲「2A82-1M」(最新のT-14戦車「アルマータ」の主砲)を特徴としている。
この戦車は、高度に自動化された射撃統制システム「カリーナ」と12.7mm口径の「コルドMT」を搭載した遠隔操作式対空機銃装置を備えている。
「プロルィフ」は本質的に最新のT-14「アルマータ」戦車の廉価版で、世界最高の戦車を手に入れたいが、値段が高いという国々への販売を想定している。
6. 「BMP-3」歩兵戦闘車
BMP-3M「ドラグン」は最新の射撃統制システムを備えている。しかも、この車両は57mm砲や100mm砲、さらには125mm砲も搭載でき、125mm砲の砲弾は現代戦車の装甲板を貫通できる。
車両内部では移動から射撃統制システムの制御まで、歩兵戦闘車の全機能が管理されている。射撃統制システムは人工知能システムを備えており、自動的に地上や空中の目標を認識、追跡し、迎撃もできる。
7. 装甲車「リンザ」
この装甲車は負傷者を戦場から退避させることを目的に作られた。要するに軍事「救急車」で、あらゆる歩兵兵器の攻撃にも、地雷の爆発にも耐えられる。
「リンザ」は装甲車「タイフーン」をベースに作られているが、「タイフーン」と違い、運転席の後ろのメインセクションで医師が戦場にいながら負傷者に応急処置を施すことができる。ここには同時に最大で4人を寝かせることができ、また最大で6人を座らせることができる。