ビッグデータはグローバル文化をどう再定義するか

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ロシア・ビヨンド
 チュメニ大学のビッグデータ・プロジェクト「エルスウェア」は、文化のトレンドが世界に広がる様子を捉えるため、データサイエンスによって何百万もの文化イベントを分析している。地球上には文化の中心地がいくつあるのか。なぜビエンナーレが事実上グローバル文化を促進しているのか。このプロジェクトの究極の目標は、世界初のグローバル文化地図を作成することだ。

 今まで誰も挑んだことのないこの課題は、世界初の地理学的な世界地図を作成することにも例えられる。このプロジェクトを主導するのが、現代文化研究のためのコンピューター計算法の開拓者、レフ・マノーヴィチだ。彼は、2000年代前半から、人文科学における膨大な文化データセットを分析・可視化するためのツールの開発に取り組み続けている。