ロシア警察のスナイパーが手に入れた超強力なライフル

Vitaly V. Kuzmin/vitalykuzmin.net
 この銃は、12.7mm口径の超強力な弾薬を使用し、近距離であれば、どんな障害物に隠れていようと、どんな最新式防弾チョッキを着ていようと、目標を仕留めることができる。

 ロシア警察の部隊に、600㍍以内の近距離狙撃用の新しい超強力無音スナイパーライフルが納入された。

 新開発品は、VKSというコードネームを持ち、米国のブルパッブ方式(マガジンが小銃前部ではなくストックの下にある)を採用している。こうすることでライフルがコンパクトになり、スナイパーは市街地の狭い建物の中でもゆとりを持って仕事ができる。

 「ここでは人間工学がとりわけ重要だ。警察はどんな高性能な防弾チョッキを着たテロリストも仕留められるコンパクトなライフルを作ることを課題にした。しかも、配置についたスナイパーは見つかってはならない。そこで我々は最も強力な亜音速弾薬を選び、短いライフルを作り、マズルフラッシュを消すことのできる専用のサイレンサーを開発した」と株式会社「アカデミー会員A・G・シプノフ記念設計局」の開発技師、イリヤ・シドロフ氏はロシア・ビヨンドに話す。

 サイレンサーはライフル本体と同じくらいの大きさだ。ライフルとサイレンサーを合わせても、銃の全長は1メートル余り(112 cm)で、重さも空のマガジンを装着して6.5キログラムと、同クラスの小銃と変わらない。なおマガジンは12.7×55 mmの超強力弾薬を5発装填できる。

ライバルとの違いは、発砲しても誰にも見えず、誰にも聞こえないということ

 開発者らによれば、「短」スナイパーライフル市場におけるライバル製品と比べた時、彼らの製品は無音射撃ができるが、ライバル製品にはできないという点が強みだという。

 「同じく近距離で用いられる弾薬、例えばNATOの.308ウィンチェスター弾は、超音速だ。これはスナイパーが無音射撃できず、マズルフラッシュで発砲地点が戦闘員にばれてしまい、作戦全体を危険に晒してしまうことを意味する」とシドロフ氏は話す。

 さらに、この実包の弾丸は重く、敵の防弾ジャケットが奇跡的に弾を止めたとしても、敵は「極めて強力な水撃作用」でどのみち死に至るだろうと同氏は続ける。

 「我々の弾薬は弾芯がタングステンだ。これは、狩猟用の鉛の弾芯は言うに及ばず、軍用の鋼鉄の弾芯より何倍も強力だ」と彼は指摘する。

 同銃は、強靭なレンガの壁に隠れている敵でさえ倒すことができる。

 「敵がレンガ2つ分の厚さの壁の向こうに身を潜めていたとしても、我々の銃の放つ弾は壁を貫き、目標を仕留められる」とシドロフ氏は言う。

 このライフルの短所としては、集弾性の悪さが挙げられる。100㍍の射撃での弾のばらつきは3.5センチメートルになる。このくらいならば大したことはないようにも思えるが、実戦の最中にあっては、600㍍先の目標を仕留めるのに銃を向け直す数秒間ですら、人質や同僚にとって命取りになりかねない。したがって確実に犯罪者を倒すため、スナイパーライフルには一発必中が求められるのだ。

 開発者らによれば、このライフルは「ロシア領内でテロリストと戦うすべての治安・国防関係機関」を対象として作られた。しかし、同銃がシリアの実戦で試用されたのかについては、開発者らは国家機密だとして情報を明かさなかった。

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