モスクワ大学とパナソニック 日本の垂直式温室の技術をロシア仕様にローカライズ

Sergey Smirnov撮影

 パナソニック・ロシアとロモノーソフ記念国立モスクワ大学化学部は研究・教育分野における長期的な協力に関する合意文書を締結した。モスクワ大学化学部が明らかにした

 合意文書への署名はモスクワ郊外の「スコルコヴォ」で10月15日から17日にかけて開かれたフォーラム「オープン・イノヴェーション2018」で行われた。

 この合意文書の中でもっとも重要な方向性となっているのが、ハイテクを駆使した垂直式の植物工場に関する協力で、この植物工場は都市の建物の中で野菜を栽培することができる。

 モスクワ大学の専門家たちの研究は、土壌の生成や野菜から豊富なビタミンを引き出すための天然植物活力剤を最適化し、また植物をロシアの様々な地域の消費者の好みに合致する風味にするために役立てられる。

 これに関連し、パナソニック・ロシアの代表者は「我々はロシアですでに垂直式植物工場技術のローカライゼーションで一定の成果を得ており、スコルコヴォでは試作品が作られ、異なる種類の葉物野菜やハツカダイコンが安定して収穫されている。またそれらの植物はあらゆる検査をパスしている。ロシアを代表する高等教育機関であるモスクワ大学との協力はこのプロジェクトの研究分野を強化し、よりよい成果を出す手助けとなり、またロシアで大小さまざまな都市用の垂直式植物工場の稼働を推進していくためのさらなる根拠となるだろう」と語った。

 ロシアはその広大な国土と気候の特徴により、野菜を長距離輸送する際にその大部分のビタミンが失われるため、野菜が消費される場所で、直接、植物を栽培することが必要とされている。こうした背景から、LED照明を使った完全閉鎖人工光型植物工場建設のアイデアは国内で支持されつつある。

 

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