ロシアの武器製造会社カラシニコフ・コンサーンが、ロシアでは数少ない電気自動車CV-1を発表した。従来、カラシニコフは軍用の機器や車を製造しているが、この製品はより多くの人々を対象としている。
「カラシニコフはテスラのような電気自動車のトップメーカーと肩を並べる。」と担当者は語る。CV-1は90キロワット/時のバッテリーを搭載し、パワーは500キロワット、走行距離は350キロメートルになるという。
これまでのところ、公開されたのはテスラとは似ても似つかないコンセプトカーだけであるが、そのデザインはロシアに住む人々には大変なじみのあるものとなっている。
車体は古いソ連時代の車であるIJ-21252をベースとしており、とてもレトロだ。
称賛と冗談
誰も予想していなかったカラシニコフの電気自動車参入は、その変わったデザインのおかげでインターネット上を騒がせている。ニックネームOGS66さんはコメントで「馬鹿げているけど面白い。カラシニコフにはすごい冗談好きな人がいるに違いない」と言っている。
おそらくこれは正しい。カラシニコフは販売モデルはコンセプトカーと同じデザインになるとは一度も言っていないし、開発はいまだ進行中である。
にもかかわらず、これを「テスラ潰し」としてイーロン・マスクの車に対抗するのと揶揄する人は絶えない。
ある人は、マスクがテスラを宇宙に送ったのを、そしてその時、これからなにかの競争が始まると考えたのを覚えているだろう。
別の人は、カラシニコフは、「イーロン・マスクよ、気に入ったか?」とミームを使って話題作りを狙ったのだと言う。ロシアではよくあることだ。
「ただ、このミームをリアルライフに具現化しただけだ・・・」
「マスク氏は真剣に気をもんでいる」
多くの人は、このコンセプトカーが昔のソ連時代の車にそっくりであることを笑い飛ばしている・・・
「隣の人が、ロシア製の電気自動車を買った」
そして、カラシニコフの創造的な人々に他の選択肢をいくつか提示した。
「この新しい電気自動車のデザインはどう?お礼はいらないから」
「ザポロージェ(別のソ連自動車)のデザインを使えばもっとよかったのに。今、60年代の小型車の復刻が大流行だ」
今や、カラシニコフのフェイスブックの公式ページでもCV-1に関してのミームを送るよう言っている。彼らはほんとにユーモアのセンスがある。CV-1を見ているとつくづくそう思う。