皆さんも「ブハンカ」という名をきっと聞いたことがあるだろう。「ブハンカ」とは「一塊のパン」のことで、この車はずんぐりした外見ゆえにロシア人から親しみを込めてそう呼ばれている。だが、ユーチューブ・チャンネルの“iling Show”の男たちは、このUAZ製の車でよりスリリングなことを試したくなったようだ。車が生まれ変わる様子を見ながらスクロールし、最終ドライブテストの動画をチェックしよう!
まず説明しておくと、ブハンカはUAZが1965年に製造を始めたロシアで愛されるミニバンで、驚くべきことに今でも健在だ。UAZ-452は、標準的な救急車を含め、ある時期までロシアのあらゆるレスキュー隊に使用されていた。
“iling Show”の男たちは、伝統的な「ブハンカ」を「バトン」(ロシア語で「一本のパン」)に変えることにした。最も苦戦した部分は、間違いなくサスペンションだ。部品を元あった位置から文字通り少しも下げる余地がなかった。
「ふつうこの車は、何か背の高いものや、オフロード仕様のもの、目立つタイヤを取り付けたものとかに改造される。クソに乗ってクソの中を通り抜けるのもクールなことには違いないけど、このチャンネルの目的はそんなものじゃない」とプレゼンターは笑う。「僕らの車は、交差点で一旦停止したのち、タイヤをバーンアウトさせて彼方へ走り去ることのできる後輪駆動自動車に変身するんだ。」
なお、もしドライバーが疲れても、後部座席には大きくて快適なベロア製のカウチが待っている。
エンジンの選択は王道の1JZで、BMW 5シリーズから借りてきた(この車も前の所有者によってエンジンを取り替えられていた)。それからいろいろなフレームが試され、結果的にトヨタ・クラウン・アスリートVのサブフレームが採用された。
新しいシャーシのテストは2018年1月に行われたが、その後コンセプトの根本的な見直しを迫られた。トヨタ・クラウンのベースを全面的に改造版UAZ-452のベースにすることが決まったのだ。
エンジンは前部、つまり運転席と助手席の位置に置かれることになった。実際のドライバーは車体中央、ミドルドアの辺りに座ることになる。視野は決して良いとは言えない。だがこのことは、“iling Show”の男たちがバトンに乗って冬季ドリフトセッションに挑戦することをためらわせなかった。
もちろん外装は大仕事だ。醜い緑は品のある黒になり、赤のラインと後部のスポイラーでアクセントをつけている。見てお分かりだろうが、念のため。
真ん中に座ってバトンを運転するのはまさしく悪夢だが、このクレイジーなユーチューバーたちはそういう人たちなのだ。不条理なものを作り、生活をすっかり不便にする。彼らは視聴者を挑発して、往年の名車にクレイジーで金にならないカスタマイズをするための野心的なアイデアを募りさえしている。
さて、これが動画だ。音声はロシア語だが、スクロールすれば、この卑劣なマシンがオフロードを走りこなす様子を見ることができる。
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