ソユーズロケットの歴史的打ち上げ

ソユーズMS-01宇宙船=

ソユーズMS-01宇宙船=

ZUMA Press/Global Look Press
 7月14日、「ソユーズ」ロケットが、72個の小型人工衛星を搭載し、打ち上げられる。これは、ロシアの宇宙開発全般を担う国営企業「ロスコスモス」が、民間宇宙企業向けの主要な供給者になろうとする、大プロジェクトの一環だ。ロシアの官民共同のスペースパートナーシップの将来がここにかかっている。

日本を含む6カ国の衛星

  4つの商業用リモートセンシング衛星と気象観測衛星を含む、72の小型人工衛星が、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から、7月14日に、「ソユーズ」ロケットに搭載されて、軌道に向けて打ち上げられる。

  このミッションには、アメリカ、カナダ、ドイツ、日本、ノルウェー、ロシアの民間企業が参加している。衛星は、ロスコスモスの子会社である「グラヴコスモス」(Glavkosmos)によって打ち上げられる。

 グラヴコスモス社の打ち上げプログラムディレクター、フセヴォロド・クリュコフスキー氏は、インタビューのなかで、「これはかつてない、技術的なチャレンジとなるクラスター・ミッションだ」と述べた。

 打ち上げ後、人工衛星は3つの別々の軌道に運ばれ、その後、ロケットの上段が、軌道を離れる操縦を行う。

 

ロスコスモスと世界の民間宇宙産業とのパートナーシップ

 ロスコスモスは、民間宇宙産業のための、打ち上げサービスの主要供給者になろうとしている。ロシア極東に建設されている新しいボストチヌイ宇宙基地から、今年後半には、より小型の衛星を打ち上げる予定。

 今回の打ち上げにおける最大のクライアントは、サンフランシスコに本拠地を置くPlanet社。同社は、地球観測を低コスト、高頻度で行うために、多数の超小型人工衛星による、衛星コンステレーションのシステム構築を進めており、3〜4ヶ月ごとに衛星を打ち上げている。今回打ち上げるのは、48個の「Dove」キューブサット。これをもって、同社の衛星数は190になり、初期衛星コンステレーション構築は完了する。

 今度の打ち上げにはさらに、米国に拠点を置く、小規模企業3社が参加している。 そのうちの一つは、船舶航行データを提供するSpire社。同社の打ち上げマネージャー、ジェニー・バルナ氏によると、Spire社は、米国にはない、この機会を最大限に活用しているとのこと。

 パサデナを拠点とするGeoOptics社は、天気予報をサポートするために設計された、最初の3つの衛星を軌道に送る。Astro Digital社は、2つの中解像度のイメージング衛星を打ち上げる。これ以外の米国製の衛星としては、姿勢制御と推進技術をテストするためにTyvak Nano-Satellite Systems社が開発したNanoACEがある。

 

日本のウェザーニューズ社の超小型衛星「WNISAT-1R」も

 その他の衛星は、カナダ、ドイツ、日本、ノルウェー、ロシアのもの。ロシアの民間企業「Dauria Aerospace」がロスコスモスのために製造した、2つのイメージング衛星も、このミッションの一部をなす。

 日本のウェザーニューズ社は、気象・海象を観測する超小型衛星「WNISAT-1R」を打ち上げる。

 「これは民間宇宙開発者にとって極めて重要な一日となるだろう」とDauria社のヴィタリー・エゴロフ氏は、ロシアNOWに語った。「ロシアの宇宙開発史上初めて、小型衛星が民間企業によって国家宇宙開発機関のために製造された。ロスコスモスと民間宇宙産業との今後の関係は、このミッションの成功にかかっている」