ロシアの地下に住む恐ろしいデバネズミに関する5つの事実(写真特集)

観光・自然
エレオノーラ・ゴールドマン
 地球上に住む本当に恐ろしい生き物。大きな歯に退化した目、そしてとにかく掘って掘って掘りまくる性質。この進化した生き物を紹介しよう。

 メクラネズミ属のほとんどは東欧またはアジアに生息している。しかしこのメクラネズミ、ロシアでは永久凍土地帯にも生息している。

1. 最大のデバネズミ

 生存するデバネズミ5種のうちの2種がロシアに生息している。その2種とはメクラネズミとオオメクラネズミである。いずれも他の種よりも大きく、メクラネズミは体重が700グラムにも達し、一方のオオメクラネズミは1キロ以上にもなることがある。これは平均的なモグラの10倍の大きさである!

 メクラネズミはヴォルガ地方、北カフカス、そして南ステップ地帯に広く生息している。オオメクラネズミはこれらの地域に加え、永久凍土帯を含むウラル山脈でも確認されている。研究者らは、ウラルメクラネズミという別の種として区別している。

2. 目を必要としない

 これらのメクラネズミを見ていると、目を閉じているように見える。しかし実際には、目があるべき場所があるだけで、目自体はない。

 というのも、メクラネズミには目が必要ないのである。彼らは常に地下で暮らしており、植物の根を食べているからである。必要なのはグレーの毛皮の下に隠された耳と、土を掘ったり食べたりするのに必要な大きな前歯だけである。 

3. 生まれながらの建築家

 想像してみてほしい。このメクラネズミは、通常、地下で穴を掘って一生を終える。群れにならず個々に生息し、それぞれのメクラネズミがただ一つの穴を掘るのではなく、分岐した巨大通路網を築き上げるのである。ほとんどの場合、その穴は上下に分かれ、それぞれ深さが違う。浅い上段は20センチほどの深さのもので、メクラネズミはここで食べ物を集め、それをより深いレベルである34メーターの穴に運び、貯蔵するのである。

 冬に備えて、平均で最大10キロの食べ物を保存するのだそうだ。こうして掘られた穴は「スレプィシーヌィ」(メクラネズミの穴)と呼ばれる。

4. おそらく普通は目にすることはない

 メクラネズミはほとんど地上に出ることはない。ときに、犬がメクラネズミの穴を掘ってしまって、庭や畑の土の中にメクラネズミを発見して、びっくり仰天するということがあるかもしれない。

 ではここでもう一つ想像してみてほしい。実は、1ヘクタールの地下に20匹のメクラネズミが住んでいて、それぞれが巨大な地下通路を築き、出たり入ったりしているのである。デバネズミは普通、耕作地には生息していない。なぜなら、耕運機の騒音や振動を嫌っているからである。しかし、畑には生息することがある。その場合は、畑の収穫であるジャガイモやにんじん、玉ねぎ、それにチューリップも消えてしまうことがある。そう、すべて彼らが食べてしまうのだ。

5. 保護されている種もある

 メクラネズミはかなり一般的な種である。野菜や花の栽培をしている人は、常にメクラネズミ退治に追われ、ときにどうしても対処できないことすらある。メクラネズミは騒音以外の何も恐れないため、最近では退治に音や振動を起こす機械を用いるようになっているくらいである。一方、オオメクラネズミは野生に(畑にも)ほとんど生息しておらず、絶滅の恐れがあるとしてレッド・ブックにも掲載されている。

 もちろん、メクラネズミを捕まえたり、飼い慣らそうなどとしてはならない。すべての野生の動物と同様、彼らは人間が好きではないため、捕まえようとすると、噛み付かれたり、恐ろしい病気をうつされたりする。

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