メロンパンを考案したのは、ロマノフ家のパン職人だって知ってた?

Kira Lisitskaya, Legion media, 所蔵写真
 ふんわりまるくておいしい、みんなが大好きなメロンパン。日本では売っていないコンビニやパン屋を見つけるのが難しいほどポピュラーなものであり、現代日本のシンボルの一つと言えるほどである。そのメロンパン、実はロシアにルーツがあるらしい。

 このメロンパンがどのようにして誕生したのかについては諸説あり、この問いに正確な答えを出せる者はもちろんいない。しかしもっとも有力な説は次のようなものである。1910年、大倉財閥の創立者である大倉喜八郎は有名なパン職人イワン・サゴヤンに会うため満州のハルビンに行き、そこでサゴヤンを引き抜き、日本に招いた。

 サゴヤンは、中国のホテル「ニュー・ハルビン」に勤務する前は、ロシア帝国、ロマノフ家の宮廷料理人をしていており、フランスパンとウィーン風パンの両方の製法に精通していた。

 一方、現代のメロンパン職人たちの間で伝えられているところによれば、サゴヤンは大倉喜八郎の招きを受け、東京に移り住み、帝国ホテルに就職した。彼がフランスの焼き菓子ガレットを元にして発明したパンがメロンパンの始まりとされている。 

 そしてサゴヤンは東京でムッシュイワン・ベーカリーを開店したが、そのベーカリーは今も営業を続けているサゴヤンはパンの製法をいく世代もの日本のパン職人に伝授したが、中でももっともよく知られているのが「ホテルパン」を考案した福田元吉であった。

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