高緯度の北極圏にあるロシア、セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島の中のボリシェヴィキ島の金鉱で働いている人たちが、親からはぐれて食べ物を探しに人間のところにやって来たホッキョクグマのこどもを「子犬」のように飼っていた。
この動画では、メスの子グマが人の声にはやしたてられて梯子を上った後、そこで働いている人とじゃれあう様子や、別の人が子グマを呼んで自撮りをしている様子が映し出されている。
В этот раз получился целый триллер. Первое сообщение про медвежонка пришло 4 февраля. Мать погибла, медвежонок живет на...
Опубликовано Андреем Горбанем Вторник, 20 апреля 2021 г.
母グマとはぐれた後、この子グマは食べ物の匂いに誘われて人のところにやって来た。「良いことか間違ったことかは分からないが、食べ物を与えるうちにこの危険な動物がなついてしまったんです」。この子グマの救助活動に参加した、クラスノヤルスク、ロエフ・ルチェイ動物園のアンドレイ・ゴルバン園長(56歳)はこう語る。
しかし、子グマが危機から救われたように思われたのは一時で、すぐに新たな危機が訪れた。この鉱夫たちのシフトが終わり基地を離れ、本土に戻るときが来たのである。
「鉱夫が去ると、まだ小さな子グマは餓死してしまう恐れがありました。でも時間がなく何もしてやることが出来ませんでした。唯一の望みは、ゴミが大量に残っていたので(次のシフトの人たちが来るまで)2か月はなんとか持ちこたえることができるかもしれないということだけでした」。ゴルバンはフェイスブックにこのように投稿した。
新たな鉱夫たちが来たとき、子グマは見当たらず、最悪の事態が想像された。しかし、別の基地から知らせがあり、子グマがその基地に現れたことを知った。「瘦せて、汚れていたが生きている!」
まもなく200キロの肉食獣に成長するが、もはや、人間なしでは生きられなくなってしまったこの子グマをどうするのか、ついに決断を下さなくてはならなかった。
シロクマはロシアの絶滅危惧種に指定されていることから、モスクワの野生動物担当局の指導のもとに結論が出された。結果として、子グマを捕獲し、モスクワ動物園に送り、そこで数か月間隔離飼育されることになった。
一度人に飼われてしまうと、シロクマは二度と野生には戻れないので、この熊はやがてロシアのどこかの動物園に移されることになるだろう。
「言葉だけでなく、実際の行動で援助してくれた皆様に感謝します。一番大事なことは、このシロクマが助けられて、新しい家を見つけてもらうことです」とゴルバンは話している。
熊を飼い慣らした家族についての記事はこちらから。
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