調理を楽にするロシアの台所の知恵10選

ライフ
エレオノーラ・ゴールドマン
 どうすればうまく蕎麦を調理できるか?どうすれば臭みを取れるか?ロシアの台所でもっとも大事なものは何か?

1. 重曹を使って古い焦げ付いたフライパンをきれいにする

 ロシアのどの台所にもあるのが重曹だ。脂を落とせるので皿を洗うのに重宝し、古いフライパンをきれいにするのにも使う。小さじ1〜2杯の重曹を、汚れたフライパンに付けて、9%濃度の酢を同じ量だけそこにかけ、1時間ほど置いてから固めのスポンジでこすり落とす。

 焦げつかないような処理がされているフライパンの場合は、この方法できれいにするのは外側だけにすること!

2. レモン VS垢

 油汚れしたタイルややかんの垢を落とすエコな方法。表面をレモンでこすってレモン汁を塗りつける。10分待って、温水でタイルやケトルを洗い流し、ペーパータオルを使って拭いて乾かす。

 クエン酸は清掃全般に使える。クエン酸15ミリリットルを1リットルの水で薄めて少しの洗剤を加える。この液体は台所家具をきれいにするのにも使える。

3. 蕎麦料理を調理しないで調理する

 ロシア人は蕎麦の実が大好きで、朝食、ランチ、ディナーいつでも食べる(ご存知ないという方はこちらから)。レシピでは、蕎麦の実は茹でるべし、となっているが、その必要はない。この方法は、ザパリヴァニエ(スチーミング)と呼ばれる。よく洗った蕎麦の実に同じ量のお湯をかける。その皿をタオルで覆って、1-2時間置いておく(量によって時間は変わる)。蕎麦の量が多い場合は、ひと晩置いておく。これに好みのスパイスをかける。これで茹でた蕎麦の実と同じものが出来る。

4. 水を使ってパンを蘇らせる

 伝統的なロシアのパンは2日ほどで固くなってしまうことが多い。それを再び柔らかくするには、水があればよい。パンを切って、水を少し吹きかける。それを電子レンジで30秒ほど温め、150度に熱したオーブンに5分ほど入れる。もう一つの方法は、固くなったパンを5分間水につけるというもの。そうすれば柔らかくなる。

5. 新聞紙を使って果物を熟し、料理を保温する

 普通の新聞紙で果物を包むと、熟するのが早くなる。リンゴかアボカドを包んで、冷暗所で1日置いてみて。

 新聞紙を使うと料理が冷めるのを防ぐことが出来る。2重にした新聞紙でフライパンを包む。こうすれば保温効果が高まる。

6. 冷蔵庫の臭いを取る

 傷んだものを取り出しても、冷蔵庫に臭いが残ることがある。ロシア式の方法で、そのような冷蔵庫をリフレッシュしてみよう。コップ1杯のコーヒー豆、重曹または砕いた活性炭を冷蔵庫の中に入れると不快な臭いは1〜2日で消える。ライ麦パン(数個のパンを2日入れておく)、使用済みティーバッグ(1週間入れておく)や柑橘系果物(1〜2日入れておく)でも同じ効果が期待できる。

 冷蔵庫の果物入れには古新聞を敷いておくと臭いを消してくれる。古新聞は1週間に1度変えるようにする。

7. サラミを保存するにはバターを使う

 サラミのスライスは冷蔵庫に入れておくとすぐに反ってしまう。ポリ袋で保存せずに紙かアルミホイルで包んだ方が良い。そして切断面にはバターを塗っておくと尚良い。

8. ワインのコルク栓を鍋蓋に使う

 鍋やフライパンの蓋がホーロー製やアルミニウム製だととんでもないことになる:熱が加わるととても熱くなり、蓋を取るのにキッチンミトンやタオルを使わなければならない。しかし、ロシア人はその問題をうまく解決した。普通のワインのコルク栓を蓋のつまみに付けるのだ。そうするとやけどをすることはない。

9. ベーキングパウダーの代わりにウォトカを使う

 驚くべきことに、ロシアのウォトカはベーキングパウダーの代わりになる。1キロの生地に小さじ1〜2杯のウォトカを加えれば、パンケーキやパイがふんわりとする。

 ベーキングパウダーの代わりになるものとして知られているもう一つのものは炭酸飲料。小さじ1杯の炭酸飲料に9%濃度の酢かレモン半個分のレモン汁を加える。

10. 氷を使って挽肉を美味しくする

 ハンバーガーのパテは氷を使えばジューシーで柔らかくなる。挽肉を叩くとき、砕いた氷(1キロの挽肉に小さく割った氷を10個)を加えてパテを作り、手早く、氷が解け始めるまでフライパンで焼くかグリルする。

 カツレツの形をうまく整えるには、事前に手を氷水につけると、手に挽肉が粘りつくことはない。

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