ひょっとして人工知能は、有名作家に劣らず詩的才能と洞察力を持っているのではないか、なんて思ったことはないだろうか?
そこで我々は、ロシアの作家たちのいくつかのフレーズ、彼らの小説からの引用、そして流布していることわざ、金言を取り上げ、ウェブアプリ「Write With Transformer」 にそれらを自動補完させて、「完成」させてみた。
以下に、オリジナルとニューラルネットワークによって「完成」されたバージョンの両方を示そう。コメント欄で、どちらが気に入ったか教えてください!
1. オリジナル:「すべての幸福な家庭は似通っているが、不幸な家庭はどれもそれぞれに不幸だ」(レフ・トルストイ『アンナ・カレーニナ』の冒頭)
自動補完:「すべての幸福な家庭は似通っている…。それらはすべてあるものを持っている。しかし、我々はしょっちゅうこんなことを見聞きした――ある家庭では、すでに子持ちの、同姓の人間がいっしょになっていたり、ある家庭では、家族同士がお互いに疎遠になっていたりする。
2. オリジナル:「もし、あなたの妻があなたを裏切っていたとしても、彼女があなたの国ではなく、単にあなたを裏切ったにすぎないことを喜ぼうじゃないか」(アントン・チェーホフの短編『人生って素晴らしい』)
自動補完:「もし、あなたの妻があなたを裏切っていたら…。そして、あなたがその理由が分からないなら、神とともに、その理由を探さなければならない。そして理由を見つけられたら、それを変えてみよう」
3. オリジナル:
「ロシアは頭ではわからぬ
並みの尺度では測れぬ
ロシアならではの特質がある
ロシアは信じることができるのみ」
(フョードル・チュッチェフの詩)
自動補完: 「ロシアは頭ではわからぬ…。なぜなら、現実は一つしかなく、しかもその現実が虚偽だらけだからだ。真実を理解するためには、まず人生の意味を知る必要がある。それは、人間存在の目標であり、あらゆるものにとって唯一の自己実現である」
4. オリジナル:「俺は震えおののくみじめな存在か、それとも権利を持っているのか?」(ドストエフスキー『罪と罰』の主人公ラスコーリニコフのセリフ)
自動補完:「 俺は震えおののくみじめな存在か、それとも権利を持っているのか?… 天使の刃で頭を突き刺してもらうにはどうすればいいか?俺が震えおののくみじめな存在だとして、あるいは俺が間違いを犯す権利を持っていたとして、それで幸福になれるだろうか?」
5. オリジナル:「ダイエットやけちな男で、あるいは自分の不機嫌で時間を浪費するには、人生は短かすぎるわね」(ソ連の女優ファイーナ・ラネフスカヤの吐いた金言)
自動補完:「人生は短すぎるわね…。本とか映画とか、他にマシなものがあるじゃない。あなたの人生を他の誰かに任せちゃうのは無意味よ。人生について何も知らなかったら、生きていることはできない。現在の些事に時間を費やせば費やすほど、何かを変えられる可能性は小さくなる」
6. オリジナル:「ロシアには二つの不幸がある。馬鹿と悪路だ」(この金言は作家ニコライ・ゴーゴリが言ったとされている)
自動補完1:「ロシアには二つの不幸がある…。ただし、それがヨーロッパにあるとはかぎらない。彼らが欧州に住んでいるときは、それはアメリカにあるかもしれない。もう一つ言っておくと、欧州連合に対して異なるアプローチをとる国があるとしても、それはイギリスだとはかぎらない」
自動補完2:「ロシアには二つの不幸がある…。そのいずれが状況にプラスの影響を与えるか予想するのは難しい。それを証明する唯一の方法は、米国とロシアがお互いについて配慮できるかどうかを確かめることだ」
7. オリジナル:
「私は妙なる瞬間を覚えている。
目の前におまえが現れた時、
つかの間の幻のように、
清らかな美の化身のように」
(アレクサンドル・プーシキンの詩)
自動補完:「私は妙なる瞬間を覚えている…。小さな男の子が私の前に立っていた。彼の顔は大きな黒いマスクに隠されていて、木々に囲まれた小さな庭にいた。それらの木は、まるで巨大なサボテンの残骸のように見えた。私は、幽霊に出くわしたかのように彼を見た」
8. オリジナル:「働かざる者は食うべからず」(『新約聖書』の格言で、ロシア革命の指導者、ウラジーミル・レーニンが盛んに用いた)
自動補完:「働かざる者は食うべからず。…彼が最善を尽くし続けるならば、利益の公正な分け前に与れるだろう」
9. オリジナル: 「なあ兄弟、強さとは何だろう?あらゆる強さは真実にこそある」(映画『ロシアン・ブラザー2』のセリフ)
自動補完:「 なあ兄弟、強さとは何だろう?… 強さは信仰の問題だ」
10. オリジナル:「話された言葉はスズメではない。一度飛び去ると捕まえられない」(ことわざ)
自動補完:「話された言葉はスズメではない。…そう考える人もいるだろう。しかし、小さくて繊細で繊細な『虫』は、鳥、木、葉、あるいは馬でさえあり得る。彼らが行く先を知っているなら、彼らが『頂点』に達したとき、自らのルーツを確かめるチャンスを逃さないだろう」