「ダッシュカム・ロシア」はYouTubeでもっとも人気のあるタグの一つである。ロシアの道路に設置されたライブカメラに収められた映像からは毎日、「ベスト・オブ・ベスト」の動画がアップされているほか、道路上で起きたもっともバカバカしく、もっとも信じられないような恐ろしいシチュエーションを選ぶランキングも発表されている。たとえば、1台の自動車が5車線を恐ろしい速度で横切っている映像もある。まさにこれこそロシア。そしてそれ以外の動画もそれに負けないレベルのものとなっている。
ロシアに住んでいると、ほとんどのことには慣れてしまうものである。そこで、それほどしょっちゅうロシアに訪れることがない人に、実際、ほかの国と比べて、ロシアの自動車の運転は、どれほど素晴らしいのか、あるいはどれほどひどいのか話を聞いて見た。すると、その結果は矛盾したものとなった。
「わたしは15歳のときから米国で免許証を持っています。ロシアに来るたびに、狂気の運転に慣れるのに2週間はかかります。車に乗っていると、必ず、赤信号だったり、それ以外だったりで突然、ぶつかる!と思うわずか数センチのところで停車します。そして毎回、ほらきた!と思うんです。ロシアでは自分で運転しようとは思いません。あまりにも危険すぎます」。(spider.monkey.ninja.assassinさん)
スピード運転とその勇敢さは、多くの人を驚かせる。Tim Butlerさんは、典型的な空港からのドライブについて次のように述べている。「シェレメチェヴォ空港から市内までトランスファーをお願いした運転手はクレイジーでした。わたしたちは日産のエクストレイルにガンガン揺られ、行き交う車を縫うようにして、橋がハザードランプを点滅させるまで、歩道を走りました。車道に戻ってくれたときにお礼を言おうと思ったら、片言の英語で、“大丈夫、わたしはトレーニングをしたカーレースドライバーだから”と言うのです(笑)。わたしがフェラーリを見つけて、指を指すのが遅れたら、彼はわたしにフェラーリを近くで見せてくれようとして、5車線を横切るために努力してくれました。わたしは命を落とすことなく、モスクワの渋滞のピークの時間に、この素晴らしい経験とともに無事にホテルに到着しました。最高ですね」。
同じような経験をしたと話すのはNathan Harmstonさん。「アメリカでは、4分の1の運転手が、運転の仕方を知らないんです。ロシアでは、4分の1の運転手がスタント・ドライバーで、自殺的にひどいです」。
「いつも言うんですが、ロシアの車線は一応、描いてあるにすぎません」と皮肉っているのはeloopeeさん。
mikebeeler37さんは、「“ロシアで運転してみたら、ロシア人がなぜそんなにチェスがうまいか解るでしょう”とタクシードライバーが言っていました」と話してくれた。
一方、長いこと自動車に乗っていても、何事も起きずに過ごしている人もいる。
「2019年に、モスクワからサンクトペテルブルクを旅行しました。移動には、だいたいヤンデクスタクシーを使いましたが、ドライバーは皆、素晴らしかったです。スピードを出すような運転手はいませんでした」とshivajibhaskarさんは書いている。
一方、cgrubb99さんは次のように話している。「ロシアは早い時期からダッシュカムを取り入れている国なので、インターネット上にもロシアの映像が溢れていて、ロシアの運転手は最悪だというイメージがあります。わたしはこれまでにイギリス、オーストラリア、ロシア、アメリカに住んだことがあり、いまはスペインに住んでいます。サンクトペテルブルクには11年ほど住みました。北東地区で運転するのは問題なかったです。ヨーロッパとは少し違いますが、慣れてしまえば、全く問題ありません。ストレスもありません。妻も毎日、運転していました。唯一、アクシデントがあったといえば、アパートの上から氷が落ちてきたことですね」。
「ロシアの運転が悪いなんてことはなかったですね。4都市を訪れましたが、そのような体験はしていません。1回か2回、ソチで、夜間にスピードを出す運転手がいましたが、それくらいです」と話すのは Himanshu Dahiyaさん。
Christopher L.Wendtさんは、「25年以上、数年おきにロシアを旅行したあと、最近の旅行(クラスノダール地方)で、ついに車を借りました。そんなに悪くなかったですよ。交通ルールもだいたい守られているし、一般的な安全運転でした。ただ夜は運転しないようにしました」と話している。
しかし、ロシアの道路は多くの人にかなり強烈な印象を残すようである。
「オランダはとても小さい国なので、道を良い状態にしておくのは簡単なので、どこに行っても道路は整備されています。ガソリンスタンドはあちこちにありますし、修理してくれる場所もどこにでもあります。鉄道の遮断機は列車が近づいてくると自動で閉まるようになっていて、踏切もスムーズなのでスピードを落とさずに通過することができます。ドイツ人も運転マナーは必ずしも良いとはいえません。利己的で乱暴で、ほかの人のことを考えていない人もいます。
わたしはロシアで運転していました。鉄道を渡るときには自動車が壊れそうでした。道路と線路の段差が大きいのです。またある時、車が動かなくなったのですが、そんなときにはハンマーを持ってきて、グローブボックスを取り出し、モーターブロックを数回叩くんだと教えられました。すると本当に動いたのです。オランダ人には考えられないことですが、わたしは気に入りました」とhoofdrusさんは話している。
穴には注意!ロシア人はみんなそうしている。
「イタリアのナポリで運転した後、ロシアの道路は最高です。ただ穴を避けようとする車に注意することが必要です」と書いているのは Nicolo Maffeisさん。
しかし、paolo.miseriniさんは、良い面もあると考えている。
「ロシアに住んでいます。クレイジーな運転手がいっぱいいて、道路も状態もベストとはいえませんが、イタリアに比べれば修理や改修のスピードは早いです。それに運転手は互いに敬意を持っていると思います」。
ロシア人の運転については、誰もが無関心ではいられないようだ。そしてそれはものすごく感動するか、最悪な印象を受けるかのどちらかである。
dadastausさんは次のように書いている。「彼女(ロシア人)と一緒に休暇にサラトフに行ったのです。その3週間に、わたしが道路で見た事故や奇妙な出来事は、わたしがフランスに住んでいる間に見た数よりも多かったです。そしてわたしはシートベルトと言うものが何の意味もなく、おかしなものであることを理解しました。結果的に、彼女が運転をしてくれたのですが、その運転技術は尊敬に値するものでした」。
「ドイツもそう変わりません。ドイツの大都市の運転手の多くはもっとアグレッシブですよ。ニジニ・ノヴゴロドはフランクフルトよりはずっとリラックスできる交通状態だと思いました。特に信号に時間が書いてあるのは、イライラを軽減してくれます」とknt_Imnさん。
「トルコ的に考えれば、素晴らしい!」 (allan_rousuさん)
またveraletoさんはこう話している。「わたしはアジアに10年住んでいましたが、ロシアに来て、道路を渡るのはとても安全だと感じました。たとえばフィリピン人たちは、横断歩道で子供を連れて渡ろうとしていても、車を停めてくれません。中国は少しマシですが、わたしの前の車が左折の指示器を出しながら、右折したりすることはありました。ロシアの運転手は、特に罰金が上がってからは、歩行者に注意を払っています」。
「わたしの祖国インドよりははるかにいいです。わたしはロシアで3年運転しています」と言うのはanuraganilkumarさん。
「わたしが住んでいるフィンランドと比べると恐ろしいです。ロシア人はスピードを出しすぎで、こちらもスピードを出していないと、追い越してはいけない方向から、わたしを追い越します」。(katiablombergさん)
そしてАндра Неакшуさんは「ルーマニアも同じです。非常に渋滞していて、とてもうるさい」と書いている。
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