ティックトックでもっとも人気のある5人のロシア人ブロガー(動画特集)

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ロシア・ビヨンド
 コメディアン、フィットネスのトレーナーから、歌手、ダンサー、スキャンダルブロガーまで。ソーシャルメディアとマスコミのモニタリング及び分析を行っているロシアの企業ブランド・アナリティクスが選んだ、ロシアでもっとも人気のあるティックトック・ブロガーたちを紹介しよう。

 ブランド・アナリティクス社は、ロシアで人気のあるティックトック・ブロガーたちの2021年1月の全投稿に対する「いいね!」の数とコメントの数、リポスト(再投稿)の数でランキングをつけた。同社のデータによれば、いずれのブロガーも30歳以下で、再生数がもっとも多かったのは「チャレンジ」もの、おもしろ動画、そして2人組が登場するものである。 

1. リーザ・アノーヒナ(すべての投稿に対するいいね!の数、コメント数、リポスト数=1820万)

 もっとも人気のあるロシアのティックトック・ブロガーは最年少の13歳。モスクワで、プロデューサーのマリア・アノーヒナの娘として生まれ、10歳のときに、モスクワで開かれたメルセデスベンツのファッションショーに登場し、ロシアのテレビ番組の司会を務め、デビュー曲のクリップをリリースした

 ティックトックでは、ブルーのショートヘアのウィッグをつけた挑発的なティーンエイジャーのような、宇宙人のようなイメージでの動画を投稿している。主に、流行りの音楽や歌に乗せたダンスやメイクの様子、またコーンフレークやヌテラ、あるいは巨大なアイスクリームなど、いろいろな食べ物を食べる様子を伝えている。

 

2. インスタサムカ(ダリヤ・ザテーエワ)(6,660万)       

 人気のインスタグラム・ブロガーで、現在はティックトック・ブロガーでもある彼女は、モスクワ郊外のチェーホフ(モスクワから75キロ)出身。ピンク色の髪と長い爪が特徴で、自身を「ロシアン・ラップ」の女王と呼んでいる。2019年からダリヤは5枚のアルバムをリリースし、2020年12月31日に発売された最新アルバム「ファミリー・ビジネス」は、Apple Musicのアルバムチャートで1位になった。ティックトックで人気を博する前には、人気集めのために、強盗や火事の被害に遭ったと嘘を書いていたとして非難された

 ダリヤの作品は、ファンたちから盗作部分があると指摘されているが、それでも人気が落ちることはなく、彼女は自身の音楽(それ以外のことも)に乗せたダンスを収めた動画を撮り続け、数百万の再生数を誇っている。

 ダリヤはフォロワーたちにショッキングな動画を発表し続けているが、2021年2月には自身のメイクアップアーティストを侮辱するような動画を撮り、フォロワーたちから非難を浴びた。

 

3. ユリヤ・シプリカ(ガヴリロワ)(6,340万)

 フォーブス誌が伝えるところによれば、18歳のブロガー、ユリヤは2020年、ティックトックで332万ルーブル(およそ489万円)を稼いだ。シベリアに生まれ、幼い頃にモスクワに移り住んだ。2014年にショート動画、ダンス、人気曲のカバーなどを撮り始めた。ユリヤは自身のことを「すごい変な声の女の子」と呼んでいる。2020年の夏に「ピンポン」、「ジュジュ」の2曲をリリース。ティックトックでは、「ジュジュ」を使った動画が、30万本、投稿された。

4. シメクススス(マクシム・イグナトコフ)(4,910万) 

 ランキングに入ったブロガーの中で唯一の男性。彼についてはほとんど知られていない。サンクトペテルブルク出身の22歳で、ロシアのソーシャルネットワーク、フコンタクチェ(VK)では、チェーン展開するフィットネスクラブのパーソナル・トレーナーとして働いていると書いている

 動画では自身の肉体美を披露。アクロバティックな技やパルクールのスキル、そして迷惑電話の動画(ほとんどが脚本あり)を投稿している。

 

5. ディーナ・サエワ(4,400万)

 タジキスタン出身のどこにでもいる女の子が動画を撮影し始めたのは2016年から2017年にかけてのこと。最初はティックトックではなく、インスタグラムやYouTubeだった。始めた当初はタジキスタンの民族音楽に乗せたダンスを撮っており、それが様々なソーシャルネットワークで広がった。フォーブス誌によれば、2018年にディーナは他のブロガーたちと一緒にティックトックのチャレンジに参加するようになり、それから一気に人気を獲得。スプライト、サムスンなどの有名ブランドと広告契約を結んだ。

 ディーナが所属するロシアのプロデュース会社「PZ」は彼女を「ロシアのティックトックの顔」と名付けている。フォロワーたちは、彼女がどうやって水の中で歌っているのか、冬にバイカル湖の穴に潜る勇気がどこにあるのか、世界的なティックトック・ブロガー、ベラ・ポーチがディーナの唯一の曲を歌っているのかなどについて、議論を交わしている。ディーナ自身は、すべては運だと話している。

 フォーブス誌からのインタビューの中でディーナは、「自分が好きな動画を真摯に撮っているだけ。多分それが他の人の心にも届いたのでしょう」と語っている。