「ソユーズムリトフィルム」が提訴したのは和食レストラン「テブラシカ」の経営者であるドミトリー・レヴィツキー氏。新聞「コメルサント」紙が伝えた。「ソユーズムリトフィルム」はこの店内での内装やチラシ、コンセプトでチェブラーシカのイメージの使用を中止するよう求めるとともに、800万ルーブル(およそ1,109万円)の支払いを求めている。
ロシア司法裁判情報局のサイトに掲載された「ソユーズムルトフィルム」からの説明文には、「モスクワ市ストラスノイ並木道にあるレストランの看板、壁、メニュー、印刷物、書類、レストランのフェイスブックやインスタグラムなどからチェブラーシカのイメージの使用を中止するよう求めた」と記載されている。
和風立ち飲みバー「テブラシカ」は、2020年の夏にモスクワ中心部にドミトリー・レヴィツキー氏とゲオルギー・カルペンコ氏の共同でオープンされた。チェブラーシカを店のキャラクターとして使用した理由について、日本では今年新たなオリジナルアニメ「チェブラーシカ―ともだち、みつけたー」を発表されるなど、チェブラーシカが人気であるためだとしている。
裁判所は2021年1月22日に訴状を検討する。チェブラーシカとワニのゲーナのイメージに対する「ソユーズムリトフィルム」の商標権は2018年に特許紛争評議会で認められた。
「ソユーズムリトフィルム」はソ連アニメのキャラクターの使用状況に細心の注意を払っている。乳製品のブランドとしてのキャラクターの使用やおもちゃの製造、大型スーパーマーケットなどを起訴しているほか、16年前に日本企業に譲渡した版権の返還を要求している。