ソ連で開発されたゲーム6選

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アレックス・ポステルナク
 現在の多くの人には信じられないだろうが、ソ連も末期にはビデオゲームを作っていた。パズルゲーム、シューティングゲーム、経済戦略ゲーム、さらには政治風刺ジャンルもあった。

1. ディヴェルサント(Diversant)

 1989年にハリコフのユーリー・ミハイロフスキーによって開発されたこのゲームでは、プレイヤーは空から襲い来る火星人破壊工作員から自分の街を守らなければならない。

 ゲームのプロセスはこうだ。宇宙船が街の上空を通過し、破壊工作員を投下する。プレイヤーは定点砲台から敵とその宇宙船を撃つ。だんだんと攻撃の速度が上がるため、プレイヤーは街をエイリアンの侵略から守るために大変な集中力を要する。十人の破壊工作員が地面に降り立てば、エイリアンの勝ちだ。 

 ゲームは無線愛好家のコンピューターRadio86 PK用に作られた。このコンピューター用の他のゲームと異なり、「破壊工作員」は音響が本格的だった。Radio86 PK用の他のゲームでは、音響はかなり原始的か、そもそも音がないことさえあった。

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2. コメルサント(Kommersant)

 これはキエフの会社Rada Ltdが1991年に開発した経済戦略ゲームだ。発案者は詩人・画家のウラジーミル・ハルチェンコだ。

 このゲームでは、プレイヤーは実業家としての腕を試すことになる。初めプレイヤーには家と車、口座に少額の金、少量の石油、小さな土地がある。 

 市場の仕組みをほとんど知らないソ連市民にとって、ゲームは資本主義の条件で生活する教習プログラムだった。プレイ中は、企業の倒産から盗賊による誘拐まで、対応が必要な出来事がしばしば起こる。時にはビジネス全体を破壊しかねない自然災害まで発生する。

 証券取引所でプレイし、競馬で駆け、カジノを訪れ、レストランで有力なコネを作って取引を結ぶこともできる。運が良ければ、プレイヤーのビジネスはかつてない高みに達することができる。

3. テトリス(Tetris)

 よもやこのゲームのことを聞いたことがない人はいないだろう。アレクセイ・パジトノフとヴァジム・ゲラシモフによって1984年にモスクワで開発されたゲームは、世界で最も有名なコンピューターゲームの一つとなった。90年代と2000年代のロシアでは多くの子供がテトリス用のゲーム機Brick Gameを持ち、これを単に「テトリス」と呼んでいた。

 開発者らは、複数の正方形から成るさまざまな図形を利用する卓上ゲーム「ペントミノ」にインスピレーションを得た。テトリスでは、こうした図形が上から落ちてくる。プレイヤーはこれらの図形が平らに並ぶように合体させる必要がある。図形にはいくつかバリエーションがあり、回転させることはできるが、形自体は変わらない。ゲームが長く続くほど図形が落ちる速度が増すため、プレイヤーは迅速な判断を下す必要に迫られる。

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4. ウェルトリス(Welltris)

 このパズルゲームは1988年にテトリスの開発者アレクセイ・パジトノフによって作り上げられた。注文者は、当時娯楽・教育コンピュータープログラムの開発に取り組んでいたモスクワ青年科学技術創造センターDOKAだった。

 このゲームはマッキントッシュやAmiga、ZX Spectrumなど、多くのプラットフォームでプレイできた。テトリスの続編となるウェルトリスでは、テトリスと同じく、複数の正方形から成る図形を用いる。図形は三次元になった井戸に落ちる。テトリスと同様、図形を回転させることができる。プレイヤーは縦・横に図形を一直線に並べ、空間を空けなければならない。

 ゲームのグラフィックスは独特だ。二次元と三次元を組み合わせている。初めゲーム全体を三次元にする計画だったが、これは断念された。開発者らは、そうすればゲームの速度がかなり落ちてしまい、ダイナミックさが損なわれてしまうと判断したのだ。

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 ウェルトリスをプレイするにはこちらから

5. ペレストロイカ(Perestroika)

 1989年にモスクワで発売されたこのゲームは、まさに政治風刺であり、プレイヤーは電光石火の対応を求められる。ニキータ・スクリプキンが開発したゲームは、新しい民主主義者らと古いソ連の官僚らとの戦いを冗談めかして描いている。 

 ゲームのオープニング画面には、クレムリンを背景として、当時のソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフが描かれている。プレイ画面は沼のようで、ヒキガエルが小さな丘々で跳ねまわっている。カエルに見える小さな緑の物体は民主主義者を象徴しており、法律や決議を象徴する小さな丘から丘へと跳ねる。カエルが跳ねるのを妨害するのが、赤い大きな存在に象徴される官僚だ。

6. フィラー(Filler)

 このゲームでは、プレイヤーは別のプレイヤーよりも速くマス目を自分の色で埋めなければならない。ゲーム・フィールドの半分以上を取ったほうが勝ちだ。他の人と戦うこともできるし、コンピューターと戦うこともできる。またこのゲームには面白い機能もあった。コンピューターが自分と戦い、プレイヤーはただ見ているというものだ。

 ゲームはモスクワの会社Gamosによって1990年に開発された。

 ゲームの進行が分かる動画はこちら

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