ロックダウン解除に向けての3つの段階:プーチン大統領が閣議で示す

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ダニエル・チャルヤン
 ロシアのプーチン大統領は、生中継された閣議で、対新型コロナウイルス戦略について話し合った。この戦略に基づき、ロシアは、経済と社会生活の機能を段階的に回復させていくこととなる。

 プーチン大統領は、前回中継された演説の中で、5月12日までに社会生活を正常な状態に復すための新戦略策定の期限を、5月5日に設定していた。

 ロシアでは、様々な重要な手続き――法的文書の提出、学校の試験、申請書の記入など――を、テレワークで成功裏に行ってきた。しかし政府は、社会生活を正常化させる時が来たと確信している。プーチン大統領は、ロシア連邦消費者権利保護・福祉分野監督庁のアンナ・ポポワ長官に、その具体的プロセスについての見解を質した。

 ポポワ長官は、通常の生活に徐々に戻すための3段階について概説した。しかし長官は、具体的な日付は示さなかった。ロシアの各自治体(連邦構成主体)には、以下の3要素を考慮して、各段階の時期を決める権限がある。3要素とは、感染率、病院の空きの数、および実施された新型コロナウイルス(COVID-19)の検査結果。

 

 ポポワ長官は、次の点を強調した。ロシア国民が慎重に行動せず、新たな感染増加につながりかねない場合は、各ステップを逆行させるか、安全対策を補強することができる。以上のコンセプトに、プーチン大統領と他の閣僚は賛成した。 

  ポポワ長官の見解では、68以上のロシアの地域が、人工呼吸器の使用に関する規制を順守すべく注意を払っており、その直接の結果として、国全体にプラスの影響が現れている。

  セルゲイ・ソビャーニン・モスクワ市長は、ポポワ長官に続いて、こう付け加えた。5月12日までにモスクワは、建設現場と工場も再開し、約50万人のモスクワ市民が職場に戻ることができる。 ただし、モスクワの外出規制は維持される。市長が強調したところでは、モスクワでの感染率の増加は、検査自体の増加に関連しており、疾病そのものの拡大には関係ない。

 このような事態では常にそうだが、経済は、これらの決定を実施する際の最重要事項の1つだ。大統領はさらにこう強調した。

 「事態は、我々が正しい行動方針を採択したことを示している。他の国々も我々に続き、同様の措置をとっている」