ロシアと国境を接している国はいくつある?

ライフ
オレグ・エゴロフ
 答えは簡単だ。14か国。いや、ちょっと待って。本当は16、いや…18かな。世界最大の国の境界沿いに隣国の数を数えるのは、実は驚くほど難しいかもしれない!…

 我々が、国境をめぐる係争や戦闘の話をしていないときでも、国境はいつでも独特のテーマだ(悲しいことに、国境紛争は世界中にまだ存在し、何千、何万もの人々の生活を損なっている)。

 例えば、フランスとの国境線が一番長い国はどれかご存じだろうか?答えはブラジルだ!ラテンアメリカにあるフランス領ギアナは、まだフランスに属しており、ブラジルと673kmに及ぶ国境線を共有している。これは、フランスの、どのヨーロッパ国との国境よりも長い。

 ロシアはというと、海外の領土はない(19世紀にアラスカとカリフォルニアの入植地をアメリカに売却してしまったから)。だから、例えば、ロシアは実はチリと国境を接していました~なんてサプライズはない。がそれでも、ロシアの国境には面白い点があるのだ。

多数の隣人

 では、正確なところ、ロシアはいくつの国と国境を接しているのだろうか?それは、「国」をどう数えるかにかかっている。いずれにせよ、ロシアが境を接する国の数で、要するに隣国の数で世界チャンピオンであるのは事実だ。これ自体は、世界最大の国にとって驚きではないはずだ。

 陸続きの国だけをリストアップすると、ロシアと境を接する国は14ある。西から東に向かって、ノルウェー、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド(ロシアの飛び地、カリーニングラード州と境を接している)、ベラルーシ、ウクライナ、グルジア(ジョージア)、アゼルバイジャン、カザフスタン、中国、モンゴル、北朝鮮 。いやあ、たくさんあるなあ!お気づきかもしれないが、14のうち8つは旧ソ連共和国だ。

 海上の国境も考慮すると、さらに2つの国を追加しなければならない。日本と米国だ。これにより、隣国の総数は16になる。ロシアと日本の国境は、ロシアのサハリン島と千島列島を日本の北海道から隔てるいくつかの海峡に沿っている。ロシアと米国の国境はベーリング海峡にある。

国境をめぐる係争

 ロシアと境を接する16の国は、いずれも国連によって公式に認められている。しかし、実態はもっと複雑だ。独立を宣言した2つの国が――一部の国によってしか国家として承認されていないが――、ロシアと隣り合っており、その境界をロシアは「国境」と認めているからだ。

 それは小国、アブハジアと南オセチアだ。どちらも1990年代にグルジアからの独立を宣言した。グルジアはまだ、両共和国を自国の領土の一部と考えているが、2008年にロシアは、両共和国の独立を承認した。

 というわけで、「ロシアと国境を接する国はいくつあるか?」という質問への答えは、「国境」と「国」という言葉の理解の仕方いかんだ。陸続きの国境のみを数える場合は14、海上の境界を追加すれば16、ロシア当局のようにアブハジアと南オセチアを独立国家と考えれば18となる。どうです?簡単でしょう?