グーグルとヤンデックスの地図が見せない謎の盲点

Google maps
 グーグルとヤンデックスは、これらの地域を公然と地図から消している。何かいけないものでもあるのだろうか。

 グーグルマップがあれば、家にいながら地球上のあらゆる場所を探検できる。ほとんどすべての場所を……。

 グーグルマップでは、さまざまな大きさ・形をした多くの場所が削除され、ぼやかされ、差し替えられている。これらの謎めいた白や黒の地点は、ハイテクノロジーの万能の目が届かない最後の場所だ。例えば、エリア51や北朝鮮は、グーグルマップで隠されている。当然ロシアにも、「地図にない領域」が存在する。

チュクチ半島の巨大な黒い長方形

 ロシアの荒野の真ん中にあるこの黒い長方形は、電子地図上で最大の未知の領域だろう。

 この地域はヤンデックスマップからは完全に除去されいる。グーグルマップでは、ある時点ではぼかしがかけられていたが、その後ぼかしは「取り除かれた」。現在グーグルマップで完全なぼかしがかかっていないとはいえ、画質は非常に悪く、画像が差し替えられているのかどうかも判断が付かない。

 この謎めいた長方形は、短辺4キロメートル、長辺10キロメートルだ。ロシア極東の、失われた黒い点である。

 秘密の場所は、ベーリング海北部のクレスト湾の50キロメートル北西に位置する。

 この地域に何が隠れているのか、情報は一切ない。人の住む村や街から相当離れているため、答えを探すのは非常に困難だ。最も近い居住区は人口3千人のエグヴェキノートという村だが、問題の場所はここからも75キロメートル離れており、到達することはほぼ不可能となっている。

 信用に足る情報がない中、インターネットユーザーの間では、この場所に大陸間弾道ミサイルの発射施設があるのだとか、秘密の軍事施設があるのだとか、裕福で影響力のある謎の人物の豪邸があるのだとか、さまざまな憶測が飛び交っている。

ジャネット島

 このロシアの島は、遠隔地にある面積2平方キロメートルほどの氷の陸だ。小さいが、陰謀の歴史を持つ悪意に満ちた土地である。

 同島は、1881年に米国海軍将校・探検家のジョージ・W・デロング少佐が率いる探検隊によって最初に発見された。米国探検隊は、自分たちの船「USSジャネット」に因み、島をジャネット島と名付けた。

 だが後に同島は、ロシア帝国北極海航路探検隊が1910年から1915年にかけて行った探検の結果、ロシア帝国の領土の不可分な一部と宣言された。米国政府は主権を主張しておらず、島をロシア領として認めている。

 この氷の島がグーグルマップで見られないことから、ロシアの秘密軍事基地(島が米国やカナダに近いため)に関するものから、島の発見と併合の複雑な歴史に関するものまで、さまざまな陰謀論が噂されている。

セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島

 この諸島もまた謎に包まれている。ここで何が起きているのを見ることは不可能だ。というのも、グーグルマップ上では、諸島の主要な島がすべて白く「塗られて」いるのである。

 航空写真モードで寄ると、巨大で不均等な棒状の画像が並んでいるのが見え、十月革命島には隠された部分もある。当然このことも、多くの陰謀論説を生んでいる。

 島の隠れた部分の面積は縦37キロメートル、横30キロメートルにも及び、謎は深まるばかりだ。その不均等な形も事をいっそう複雑にしている。

 信用できる情報はないが、最もよく引用されているのは軍事基地隠蔽説だ。

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