ヤマル半島で巨大な穴ができた主な原因は天然ガス噴出であり、その噴出は地球温暖化の影響であると、地質学者のコンスタンチン・ランクス氏は考える。ランクス氏はニュース・サイト「スロン・ル」向けに、このような論文を書いた。
最初の穴が発見された場所
亜北極科学実験所の氷河学者は、最初の穴が発見された場所に近いボヴァバネンコヴォ・ガス田の地域で、永久凍土の温度が上がり続けていることを指摘している。40年前に平均-8度だった温度は、現在+3度になっている。
「このために、北ツンドラの地下で氷晶トラップからメタン分離が始まった可能性がある」とランクス氏。
ヤマル半島では21日、地元のトナカイ飼育者が、2個目の巨大な穴を発見した。直径は約15メートル。このような穴の出現の理由は、今のところはっきりとわかっていないため、交流サイト(SNS)では謎の兵器の実験説から宇宙人の地下基地説まで、さまざまな説が語られている。
この地域(アンチパユタ村から90キロメートル)で昨年9月27日、飛行体が落下し、閃光が発生したと話す地元住民もいれば、煙が発生してかすみ、その後に閃光があったと話す地元住民もいる。
2つ目の穴が発見された場所
北極研究科学センターと地球氷圏研究所の専門家は、16日に最初の穴を調査。放射線バックグラウンドを測定し、危険な放射線はないとの結論に達した。
穴の周辺100~120メートルに土壌が散乱していることは、陥落ではなく、噴出であることを証明しているという。炭化、焼焦、何らかの熱爆発の形跡はないことから、隕石の落下の可能性はない。凍土は下からの強い圧力で破壊されたと推測されている。例えばメタンガスだ。
ボヴァバネンコヴォ村の最初の穴を映した動画は7月10日に投稿された。
この動画はすぐに注目の的となり、現在は謎の穴を映したさまざまな動画の再生回数があわせて数千回に達している。
*以下の記事を参照