2012年のロンドンオリンピックで金メダルを獲得したロシアチーム代表選手で、サントリー(大阪)の新戦力となったドミトリー・ムセルスキー選手(元ベロゴーリエ所属)がVリーグでデビューを果たした。ムセルスキー選手はJTサンダーズ(広島)との試合で30得点を上げ、その存在感を見せつけた。ロシアのメディアが伝えた。
ムセルスキー選手はサントリーとの契約締結後のインタビューで、「主にセッター対角でプレイすることになるが、監督からはブロックとしても使いたいと言われた」と話した。初戦ではセッター対角で登場したが、Vリーグでの最初の得点はレフトからの力強いスパイクでもぎ取り、スコアを3:1とした。ムセルスキー選手は強烈なサーブでも圧倒したが、プレイ全体としては完璧とは言えない場面もあった。
身長218センチという強みを持つムセルスキー選手だが、新しいチームに慣れるのはそう簡単ではないという。日本人選手のプレイはスピードがあり、またすべてのアタックにブロックするというスタイルであることから、この高さを使った攻撃でも、得点に結びつけるのは簡単ではない。しかもどうしてもムセルスキー選手への負担が非常に大きくなる。JTのセッター対角、トーマス・エドガー選手(身長212センチ)との一騎打ちの様相を呈した後半戦でもそれは明白となった。
しかし結果としてムセルスキー選手は30得点をマークして、サントリーに勝利をもたらした。ムセルスキー選手はアタック53回のうちの26(アタック決定率は49%)、サービスエース2、ブロックポイント2を上げた。サントリー全体のアタック数は121回で、ムセルスキー選手はほぼ2回に1回、アタックしたことになる。ムセルスキー選手の日本でのさらなる活躍を心から祈りたい。