ロシアの歴史的人物で架空サッカーチームを編成!

画像:ナタリア・ノソワ
 ひとつ想像力を働かせて、架空のサッカーチームをつくってみよう。19世紀の文豪レフ・トルストイが頑強で情熱的なセンターバック。人類初の有人飛行を成し遂げたユーリー・ガガーリンが敵のゴールを狙う。こんなチームの攻撃に誰が立ち向かえるだろうか?

 ロシア開催の2018年FIFAワールドカップ開幕まであと数日に迫った。ロシアのファンは希望に満ちているが、最近のロシア代表チームの苦戦を見ては不安をぬぐい切れない。2017年10月から2018年5月にかけて、チームは7試合で1勝したのみ(韓国に勝利)。スタニスラフ・チェルチェソフ監督は厳しい批判にさらされている。ロシアのサッカーの問題は根が深いと、専門家たちは主張する。

 我々はまだロシアチームを信じているが、思い切り想像力を羽ばたかせ、ロシア史上の偉人から成る、まったく架空のチームをつくってみることにした。サッカー界ではなく、政治家から芸術家、アーティストまで、様々な分野からコンバートした。とにかく、強力無比な凄まじいチームだ。 

ゴールキーパー:ピョートル大帝

 最後の防衛ラインに本物のツァーリが立ちはだかっているさまを想像してみてほしい。 ピョートル大帝は、バルト海の覇者スウェーデンを打ち破り、ロシアをヨーロッパの大国に押し上げた。そんな彼は、自国をいかに守り抜くべきかを熟知している。彼の巨躯(2メートル13センチもあった)と強烈なカリスマ性を考えれば、ディフェンダーへの指導力にはまったく問題あるまい(ただ、何人かは処刑されるかも)。だから、ピョートルが素晴らしいゴールキーパーになることは疑いない。とくに対スウェーデン戦では。

センターバック:レフ・トルストイ

 トルストイは、ロシア文学の礎石(コーナーストーン)とも言われ、文学上のライバルたちの“フォワード”を驚倒させ、圧倒してきた。加えて、彼はいつも自分自身の健康に気を使い、自前のトレーニングを編み出した。確かに、このチームの防衛ラインを突破することは、彼の分厚い大長編、4巻からなる『戦争と平和』を読破するのと同じくらい難しいだろう。

センターバック:ミハイル・ロモノーソフ

 ミハイル・ロモノーソフは、「ロシアのレオナルド」ともいうべき、18世紀の素晴らしい科学者で、まさに万能の人だった。ロモノソフはまた、ハードコアの男でもあった。ロシア北部のアルハンゲリスク県の富裕な漁師の家に生まれた彼は、19歳の時に、家出同然の形で故郷を後にし、モスクワまでたどり着いた(しかも、かなりの部分は徒歩で)。これ以上タフであるのは難しいだろう。また彼は、3人組の強盗に遭ったことがあったが、“返り討ち”にし、2人は逃走させ、残る1人を捕まえ、彼から“戦利品”を奪ったという。サッカーのフィールドでそれをやる必要はないが、スキルと勇敢さの組み合わせは、ディフェンダーの資質として最高だ。

左サイドバック:ワシリー・カンディンスキー

 サイドバックは、守備と攻撃のスキルを組み合わせて、サイド全体をカバーしなければならない。そのためには、ある種の芸術的感覚が必要だ。それを正しくやれる者がいるとすれば、ミスター・アヴァンギャルドの彼。すなわち、ロシアだけでなく世界の芸術をまったく新しいレベルに押し上げたワシリー・カンディンスキーだ。このサイドバックの創造的なトリックは、彼の絵画と同じくらい、驚嘆すべき決定打となるかもしれない。

右サイドバック:ピョートル・チャイコフスキー

 カンディンスキーについて述べたことはすべて、ピョートル・チャイコフスキーにも当てはまる。彼はロシアで最も偉大な作曲家の一人だ。彼のバレエ音楽「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」は、スラヴ精神と西欧のそれとを融合させて、ロシアのクラシック音楽の全体を新たなレベルに引き上げた。その彼が、どれほど優雅にサイドを駆け上がり、また駆け下るか想像してみてほしい。 

ディフェンシブミッドフィルダー(DMF):ドミトリー・メンデレーエフ

 DMFは、守備と攻撃をつなげバランスをとるという点で、おそらくフィールド上で最も重要なポジションだろう。それには体系的なアプローチが必要だ。元素の周期律を定め周期表を作成した彼は、そうした資質をもっている。メンデレーエフは、その印象的なひげと科学精神により、対戦相手にロシア・チームをかき回させないだろう。 

セントラルミッドフィルダー:アントン・チェーホフ

 チェーホフの攻撃力が、人間洞察に満ちた短編や戯曲をものする彼の能力と同じくらいあれば、対戦相手のチャンスは皆無だろう。彼の動きは、そのユーモアと同じく切れ味鋭い。この古典的な大作家は素晴らしく深みのある司令塔となり、華麗な作戦を発して、フォワードを助ける。

セントラルミッドフィルダー:ジョージ・バランシン

 海外でプレーすることはサッカー選手にとっては有益だ。振付師ジョージ・バランシンはそれを知っていた。1920年代に彼はソ連から亡命し、アメリカで20世紀のバレエを創造した。彼はテクニックに焦点を当てて、バレリーナたちによくこう言ったものだ。「なぜあなたがそれをやっているのか考えないでほしい。ただ、その動きをしてほしい」(とてもサッカー的ではないか)。バランシンは偉大なミッドフィルダーになり、攻撃を並外れた芸術品に変えるだろう。 

左ウィング:ウラジーミル・レーニン

 ソ連の建国者レーニンの遺産は、いまだにロシアでは議論の対象となっており、一部の反共産主義者のファンはブーイングするかもしれないが、レーニンはゲームの流れを変えてチャンスをものにすることができる。自分の政敵を打倒したように、相手の守備陣を打ち負かすだろう。真の革命家は攻撃の術を知っている。そして彼が左翼(ウィング)でプレーするのは当然だろう。

右ウィング:ユーリー・ガガーリン

 ウィングは、スピードと勇気を必要とするポジションだ。1964年に人類初の有人宇宙飛行を成し遂げた彼は、このポジションにふさわしい。祖国に奉仕し、未知を探求する、この勇敢なる宇宙飛行士は、サッカーの偉大なファワードにもなるだろう。彼のサイドで彼に走り勝てる者などいまい。

センターフォワード:アレクサンドル・スヴォーロフ

 ロシアの軍事史には幾多の名将が数えられるが、54年間の軍歴で生涯無敗であったアレクサンドル・スヴォーロフこそは、その頂点に位置する。彼の攻撃は常に冴えわたり、1799年には敵を撃破し、不可能に思われたアルプス越えを成し遂げた。だから、彼が必殺のエースストライカーとなり、敵を完敗させても、驚くに当たらない。

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