モスクワで楽しむことができるのは、魅力的でユニークな建築物や素敵なナイトライフだけではない。買い物に繰り出せば、新たな視点からショッピングというものを楽しむことができるだろう。ここではトレンディなアイテムがどこよりも安く売られていることに驚く。というのもロシアの通貨ルーブルの外貨に対する価値が下落しているからである。しかしここではさらにお金を節約するためのアドバイスをご紹介しよう。
1.タックスフリー(免税払い戻し)を使う
朗報である。2018年より外国人(ユーラシア経済連合に含まれる国を除く)はロシアでタックスフリーショッピングが可能になる。ロシアを出国する際に支払った金額の18%を払い戻すことができるというシステムである。ただし税金の払い戻しが適用されるには1日に1つの店舗で10,000ルーブル(およそ18,455円)以上の買い物をしなければならないので、できるだけたくさんお買い物しよう。
現在、タックスフリーの払い戻し所はモスクワ、サンクトペテルブルク、ソチの空港に設置されている。
2.シーズンセールを利用する
セールや割引は、給料のすべてを注ぎ込むことなくあなたのワードローブにトレンディな洋服や靴を加える絶好のチャンスである。ロシアで売られているほぼすべてのコレクションはシーズン毎に新しいものに入れ替わり、古くなった在庫品は割引される(ミッドシーズンセールは春と秋に行われる)。ロシアのほとんどの店は週末もオープンしており、国の祝祭日(3月8日、5月1日、6月12日など)の直前にセールを行う。
しかし最大限安く買い物ができる時期が年に2回ある。年末と6月の終わりである。この時期は、必要なものが何もなくても誰もがショッピングに夢中になってしまう。なぜなら割引率が70%から80%までにもなるからである。
3.アウトレットに行く
モスクワでセールは終わることがない。モスクワ最大のアウトレットは中心部からそう遠くない地下鉄駅「レーニンスキー大通り」にある(住所はオルジョニキーゼ通り11)。ここには、メックス、ゲス、ナイキ、アディダス、カルヴァンクライン、カレン・ミレンといった多くの有名ブランドの店が入っている。また洋服や靴のほかにスポーツ用品や家庭用品、メガネ、スーツケース、化粧品などのディスカウントストアもあり、もちろんちょっと休憩するためのカフェもいくつかある。
もうひとつのディスカウントセンターはダウンタウンからほど近い地下鉄駅「プロスペクトミーラ(平和大通り)」のそば、オリンピースキースポーツコンプレクス(1980年のモスクワオリンピックの際に建設された建物。住所はオリンピースキープロスペクト16/1)の中にある。中に入っているブランドはほぼ同じで、リーヴァイス、メックス、カルヴァンクライン、アイスバーグ、クロックス、エコーなどだ。割引率は30%から90%である。
もっとラグジュアリーなブランドが好きだという方はモスクワの外に出てみよう。ベーラヤ・ダーチャ・アウトレット・ヴィレッジ(地下鉄カテリニキ駅から10–15分おきにバスが出ている)はヨーロッパのアウトレットをモデルに作られたもので、メインスクエアと心地よい石畳の通りがあり、そこに小ぎれいな家が立ち並ぶ小さな町のような場所である。ここにあるのはアクセサライズ、フルラ、ラペルラ、マレーラといったブランドである。ここでは1年中リーヴァイスが半額で買える。運を試してみては?
ロシアでもっとも有名な店で、ボリショイ劇場のそばにあるツムも市内にディスカウントアウトレット店を6店舗持っている。(ウェブサイトでチェックしてほしい)いくつかのラグジュアリーなブランドが最大で70%オフという値段となっている。
モスクワにはこのほか、インカント、アルド、ヒューゴボス、エスカダなどのブランドが入ったヴヌコヴォ・アウトレット・ヴィレッジ(地下鉄駅ユーゴザーパドナヤから611番バスやヴァンズ、モティヴィ、ベネトン、リーなどのブランドが入ったファッション・ハウス(地下鉄駅レチノイ・ヴォクザールから400番バス、人気のモールがある。なお、こちらのサイトではオンラインショッピングも可能で、むしろわざわざそこに行く必要もない。
4.カスタマーカードを作る
たとえその店が世界的なチェーン店であっても、あなたが持っているカスタマーカードはロシアでは有効でない可能性がある。モスクワの店はしばしばロシアのカスタマーカードを持っている客だけを対象にした特別セールを行っているため、もしモスクワをたびたび訪れる機会がある場合は、お気に入りのお店のカスタマーカードを持っておくのは良い考えだと言えるだろう。
5.ロシアのブランドを試してみる
現代のロシアのデザイナーたちはリーズナブルなお値段で面白いものをたくさん作り出している。スポーツウェアやカジュアルウェアのお店を覗いてみてはどうだろう。ロシアの若者たちはザポロゲツ・ヘリテイジの着心地の良いパーカーや大きめのバッグ、トヴァヨー(“Yours”)のパンツを履き、オーマイ(Oh, My)のシンプルなグレーのTシャツを身につけている。