ソビエト時代の自動販売機で何を買うことができたか

Leonid Gaiday/Mosfilm, 1965
 ソビエト連邦でどのようにして自動販売機が登場し、そしてなぜ消えていったか。

 肉体労働を自動化(および最適化)するというアイデアは、ソビエト時代に非常に人気があった。最初の自動販売機(ハンバーガーや缶詰なども)は、食糧産業の人民委員だったアナスタス・ミコヤン(彼は「おいしい健康食品に関する本」という伝説の本の執筆者だ)によってアメリカから持ち込まれた。しかし、第二次世界大戦によって完全な導入は妨げられた。

 サービス部門の自動化を目指す第二波は、ニキータ・フルシチョフがアメリカ合衆国を訪れた1950年代に始まった。自動販売機が路地、工場、地下鉄の駅、空港に設置された。そこで何が売られていたのだろうか?

1. 炭酸水

 炭酸水を売る自動機は、公園から文化施設まで文字通りどこにでも存在した。炭酸水はシロップなしも、シロップ入りも売られていた。ほとんどの場合、シロップは洋ナシ味またはオレンジ味だった。

 炭酸水は通常のガラスのコップに注がれ、コップはすぐ近くに置かれていた。したがって、販売機の知覚で飲む必要があり、独立した洗浄のための場所もあった。

炭酸水を売る自動機

2. 新聞

 フルシチョフの訪米後、最も簡単な機械式新聞自動販売機も登場した。コインをスロットに入れると、レバーが押され、新聞が出てくる。新聞の自動販売機は地下鉄、駅、通路に設置された。数年前までこの販売機の最新の類似品をモスクワの地下鉄で見ることができたが、今日では多くの乗客が電子出版物を好むため、自動販売機の必要性はなくなってしまった。

3. 香水

 美容院やホテルの近くでは、このような興味深い自動販売機で香水を使うことができた。これは素晴らしいアイデアだったが、この機械はすぐに使用できなくなった。設計上の欠陥により、噴霧器が破損し、香水装置を使用することができなくなってしまった。最新式のこのような機械は、1980年代までVDNHで見ることができた。

4. サンドイッチと飲み物

 自動販売機のカフェはソビエト時代の大都市でとてもよく見つけることができた。最初のそのような機械は、1930年代に登場した。このアイデアは、前述のミコヤンによってアメリカ合衆国から持ち込まれた。

 このようなカフェの一つはレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)に存在した。とあるホールには25台の自動販売機があった。サンドイッチ(チーズ、ソーセージ、キャビア、ハム、魚)を購入できるものもあれば、冷たいスナック(魚、肉、野菜)を購入できるものもあった。ホットドリンク(紅茶、コーヒー、ココア)、ビール、レモネードの自動販売機まであったのだ。

自動販売機のカフェ、ルビャンカ

 この施設は非常に人気があり、初日の夕方には3,000人が訪れた。戦時中、このカフェは機能せず、1946年に再開された。1957年、カフェ内の機械はドイツ民主共和国製の新しい機械に交換された。メニューも更新されたが、地元の人々はこの変更を高く評価せず、このカフェを「胃炎」と呼んでいた。 1970年代末まで、ジュース、サンドイッチ、ケーキを販売する自動販売機はわずかしかなかった。この形式でこの場所は1995年まで機能していた。現在、この場所にはマクドナルドがオープンしている。

 モスクワでは、自動販売機のカフェがノーヴァヤ・プロシャディ地区にあった。メニューには、約40種類の冷菜と温菜もあった。

 サンドイッチを購入するために、まずチケット売り場でトークンを買う必要があった。マシンのタイプごとに、トークンは異なっていた。雑誌「ソビエト貿易」に書かれていたように、毎日1万人がここで食事をしていた。このカフェは1954年から1961年まで営業していた。時間が経つにつれて、機械は故障し、場所は普通の食堂に変わっていった。

5. 食料品と家庭用品

「プログレス」

 1960年代から1980年代にかけて、お店「プログレス」はモスクワで営業していた。ここには店員がおらず陳列台も置かれていなかった。すべて一人のオペレーターが監視する自動販売機に置き換えられた。

 包装済みの乳製品(牛乳、ケフィア、練乳、バター、シローク)、パン、缶詰が販売された。購入者が硬貨を持っていない場合、両替機を使用することができた。

 普通の店には、植物油、牛乳、マッチ、鉛筆、ノートを売る自動販売機があった。

 1970年代まで、自動販売機への関心は最小限にとどまっていた。第一に、機械は非常に高価だった。一部が故障した場合、修理は数ヶ月遅れたりもした。

 第二に、国内での経済危機によって、多くのものが不足したため、機械は空だった。普通の店の棚と同様に。

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