その名も「外国語としてのロシア語のテスト」。「ToRFL」としても知られる。国の証明書が発行される正式の試験であり、おそらくすべてのロシア語試験の中で最もよく知られる。しかも、世界中の様々な場所で受けることができる。
この試験には多くの外国のパートナーがある。たとえば、ロンドン、リオデジャネイロ、北京などに。
ロシアでは、13の公式の大学・プロバイダーが認定に携わっているが、それらのすべてが主要な観光地、たとえば、モスクワやサンクトペテルブルクだけにあるわけではない。「ToRFL」を受けるには、トムスク、カザン、チュメニ、ヴォルゴグラードなどの都市に行ってもいい。
「ToRFL」には6つのレベルがある。それらは他の国と同様だ(A1~C2)。ただし、「ToRFL」の証明書は、B1レベルから発行され、「第1レベル証明書」(TRKI-I / B1)と呼ばれる。通常、ロシアの大学に入学する人に必要なのはこれだ。ただし、学士号、修士号、博士号を取得するには、レベルを「ToRFL-II / B2」に上げなければならない。
6つのレベルの試験のすべてが、5つのパートで構成されている。ヨーロッパの一般的なシステムのように、それらのうちの4つは、読む、書く、聞く、話す。ただ、5つ目のパートだけが「標準的でない」。それは「語彙/文法」で、選択肢を選ぶ形式だ。
「TRKI」は何度でも受験できる。費用は、レベルや大学によって5,000~6,500ルーブル(約7,700~10,000円)と、多少幅がある。ただし、証明書の有効期間は2年間のみであり、準備コースなしで試験を受けたい場合は、事前評価が必要になることがある。
「あなたが『外部からの受験者』である場合は、試験を受ける前にRLC(ロシア語センター The Russian Language Centre)の評価を受けなければならない場合もある。私はTRKIの2つ目の証明書を取得するために、これが必要だった。TRKIの3つ目の証明を得たときには、私は前もって夏期講座を受けていた」。マルチリンガルのブロガー、Gareth Popkinsさんはこう語る。
1970年代にプーシキン記念ロシア語大学は、教員養成と、外国語としてのロシア語教授の資格を始めた最初の教育機関になった。この間に、同大学は、独自の試験システムをつくった。児童向けの6つのレベルの試験(A1~C2)、大人向けの同様の試験から、ビジネス・ロシア語(B1~C1)、国際観光向けのロシア語(A1~C1)にいたるまで。
それらはすべて、ToRFLとほぼ同じコンセプトでできており、欧州評議会の基準に対応している。たとえば、ビジネス・ロシア語のB1レベルは、ロンドン商工会議所のテストの基本レベルに対応。
試験は、モスクワにあるプーシキン記念ロシア語大学で、または外国のパートナーのセンターで受けられる。つまり、ロシア以外にさらに、ドイツ、ポルトガル、スペイン、イタリア、トルコなどで受験可能。価格は3,000~6,000ルーブル(約4,600〜9,300円)だ。
主な利点の1つは、もしそれがこの大学独自の試験である場合は、証明書の効力が無期限となること。ただし、この試験を、やはり同大学が提供している、ToRFLの試験やロシア国籍取得のための試験と混同しないようにしよう。
これは、ロシア国籍取得を申請するすべての人に必須の試験だ(他の目的には応じていない)。合格するには、設問の60%以上に正解しなければならない。
これはToRFLシステムとは別の、国の公式の試験であるため、ロシアの特定の教育機関(各地域のリストがある)でのみ受験できる。
試験はベーシック・レベルとされ、ToRFLのA2レベルに対応し、内訳も同じ。すなわち、読む、書く、聞く、話す。そして選択式の「語彙/文法」。試験問題の一部はここで見ることができる。受験は約4,500ルーブル(約7,000円)かかる。
Telc( “The European Language Certificates” の頭文字)は非営利団体で、フランクフルトに所在。世界中に7,500を超えるライセンス・パートナーがある(ただし、主にヨーロッパだが)。Telcは当初、ドイツ語を専門としていたが、現在は、ロシア語を含む他言語のレベル認定を提供している。
このテストは、基本的なコミュニケーション・スキルを確認したい人を対象としている。最高レベルはB2。国際基準に沿っており、書く(レベルにより70~150分かかる)、聞く(30分)、手紙を書く(30分)、そして、会話の4部分で構成されている。会話では、日常生活を話題とする会話を15分間続けなければならない。試験問題は、ウェブサイトで見ることができる。
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