「ロシアン・ビューティー・サラダ」:エレガントなレイヤードサラダ(レシピ)

Olga Brovkina
 おいしいだけでなく、女性らしさを象徴する料理を食べたことはあるだろうか?ここでは、そんなサラダ、「ロシアン・ビューティー・サラダ」の魅力をご紹介しよう。

 ある伝説によれば、この「ロシアン・ビューティー・サラダ」は、20世紀の初頭、モスクワ中心部でリニューアル・オープンした「モスクワ」レストランのテーブルに初めてお目見えしたとされている。驚くほど美しい女性のバラ色の頬にインスパイアされたシェフは、ビーツでその色を表現し、このサラダに特徴的な赤い色合いを添えたと言われる。

 もう一つ、帝政ロシア時代の有名なバレリーナ、アンナ・パヴロワにまつわる伝説がある。それによると、パヴロワがあるモスクワのレストランでとてもおいしい料理に出会い、その料理の名前を尋ねた。すると返ってきたのは、「ロシアン・ビューティー・サラダ」という答え。彼女はその素敵な名前に喜んだという。

 このどちらのエピソードが真実かは分からないが、いずれにせよ、輝くような赤い色が添えられたこのサラダがロシア人女性の美しさと女性らしさを思い出させることは間違いない。

 一つめの伝説では、赤い色をつけるためにビーツが使われたことが指摘されているが、現代のシェフたちは、赤色を表現するのに、トマト、あるいはときには赤パプリカなど、より手に入りやすい赤い野菜を使っている。小さく刻むと、高価なルビーのように見え、他の野菜にもエメラルドやダイアモンドのような輝きを与えてくれる。

 20世紀のロシア料理で多用されるようになったマヨネーズが、このサラダのデリケートな風味を生み出している。その他、サラダに使われている材料は、茹でたじゃがいも、卵、鶏の胸肉である。もちろん、別の食材やあなたのお好みの味を加えて、オリジナルの絶品を創作してもよい。

 この「ロシアン・ビューティー・サラダ」が、もともと、クラシカルな「ロシア・サラダ」(いわゆるオリヴィエ・サラダ)のように丸い形で作られていたのか、あるいは別の形で出されていたのかは正確には分からない。しかし、現代バージョンでは、「ココシニク」と呼ばれるロシア女性の伝統的な冠の形に似せて作られている。このとてもエレガントな一品を、ここで一緒に作ってみよう。 

材料(57人分):

  • じゃがいも 5〜6個
  • ハム 300g
  • 鶏の胸肉 300g
  • チーズ 200g
  • トマト 2〜3個
  • キュウリ 1〜2本
  • 茹で卵 4個
  • マヨネーズ 適宜
  • 装飾用の野菜(キュウリのスライス、コーン缶、パセリなど)

作り方:

1. じゃがいも、卵、鶏の胸肉は調理を始める数時間前までに茹で、冷ましておく。

2. じゃがいもの皮をむき、粗いおろし器でおろす。

3. じゃがいもをロシアの伝統的な冠「ココシニク」の形に整える。これが一番下の層になる。

4. 「ココシニク」に薄くマヨネーズを広げる。

5. ハムを刻み、じゃがいもの層の上に乗せたら、その上にまた薄くマヨネーズを広げる。

6. キュウリも小さな角切りにし、ハムの上に乗せる。同じように、上から薄くマヨネーズを広げる。

7. 鶏肉も同様に角切りにし、キュウリの上に乗せ、また同じように上から薄くマヨネーズを重ねる。

8. チーズを細かいおろし器でおろし、鶏肉の上に広げる。そして、またチーズの上にもマヨネーズを広げる。

9. 両手で全体を軽く押しながら形を整えたら、もう一度、チーズの上とサイド部分にも薄くマヨネーズを広げる。

10. ゆで卵を黄身と白身に分ける。白身はおろして、サラダのサイド部分に振りかけ、黄身は表面に広げる。

11. もう一度、全体の形を手で整え、最後にマヨネーズを薄く広げる。

12. トマトを用意する。種と水分を取り除く。固い果皮の部分だけを角切りにし、サラダの上に乗せる。

13. お好きなものを使って飾りつける。ここではキュウリのスライス、缶詰のコーン、パセリ、マヨネーズを使う。これで、活き活きとした美しい「ロシアン・ビューティー・サラダ」の出来上がり!どうぞ召し上がれ!

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