懐かしいポーク入りのロシアのアップルスープの作り方(レシピ)

ロシア料理
オリガ・ブロフキナ
 料理を作る際、軽めの品に仕上げるために、脂の多い肉を酸味のあるものと炒めるという共通した方法がある。この原則に従い、ガチョウや鴨、豚肉などをりんごやベリー類と一緒に焼かれることが多い。しかし、こうしたやり方がスープで使われるというのはなかなか珍しい。ここではそんなスープのレシピをご紹介しよう。

 ロシアのアップルスープの中の「甘いりんごと塩辛い豚肉」というこの興味をそそる組み合わせは、実際に多くの人々に愛されるものであり、正直にいえば、わたし自身も大好きな一品である。そもそも、この料理は、薪ストーブのパチパチ燃える火の上、あるいは焚き火の上にかけて大釜など、クラシカルな鋳鉄のキッチン用品で作られる。しかし、これを近代的で快適なキッチンで、丈夫な鋳鉄のスキレットやシンプルな鍋を使って、素早く作ることもできる。

 この昔懐かしいポーク入りアップルスープは香りがよく、りんごや玉ねぎが収穫される11月や12月の曇りがちな日々に心を温めてくれる理想の料理である。この時期は、ロシアでは伝統的に豚が屠殺される季節となっているからである。もっとも、現在では、祖母の時代とは異なり、必要な材料はなんでもスーパーで手に入れることができる。

 この古いロシアの料理には、今では少し驚かされるような、天才的で型破りな材料の組み合わせが用いられている。わたしたちは料理の味をより深いものにするため、脂身の多い肉と酸味のある食材を組み合わせるという方法を知っているが、それでも、このスープを作る上でのこのアプローチはかなり変わったものといえる。しかし、この組み合わせのおかげでスープの消化を良くし、やや酸味を加えることができる。そしてそのすべてがほどよく仕上がっている。ぜひご自身で味わってみてほしい。

材料(4人分):

作り方:

1. 豚肉は一口大にカットする。

2. 大きめのスキレットまたはフライパンに少量の植物油を入れて中火にかける。温めた油に切った豚肉を入れ、きれいな焼き色がつき、完全に火が通るまで焼く(1015分)。豚肉を取り出し、皿に置いておく。

3. 大きめの玉ねぎはみじん切りし、フライパンに加え、透明になり、カラメル化するまで炒める(5分ほど)。炒めた玉ねぎを取り出し、皿に置いておく。

4. ジャガイモとにんじんは皮をむき、一口大に切って、置いておく。

5. 炒めた豚肉を大きな鍋に入れる。水を加えて火にかけ、沸騰したら火を弱め、30分煮る。そこに炒めたジャガイモ、にんじん、炒めた玉ねぎを加え、野菜が柔らかくなるまで15分から20分煮る。

6. 豚肉と野菜を煮ている間にりんごを小さく切って置いておく。セイヨウネギの白い部分と黄緑の部分を切り、薄く輪切りにする。

7. 別のフライパンに植物油少々をひき、中火で温めたら、セイヨウネギとカットしたりんごを加える。りんごが柔らかくなり、少しカラメル化するまで数分一緒に炒める。

8. りんごとセイヨウネギに火が通ったら、豚肉と野菜のスープに加える。さらに10分ほど煮て、味をなじませる。塩コショウで味を調える。

9. すべての材料が柔らかくなったら、完成。熱々のポーク入りアップルスープをボウルに注ぎ、絶妙な組み合わせの味を楽しもう。

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