プラムのサンブーク:ロシア風フルーツムースの作り方(レシピ)

Victoria Drey
 最近は忘れられているが、帝政ロシア時代にとても人気のあったこの料理は、ヘルシーなデザートを追い求めている人たちには隠れた宝物だ。これを復権させよう!

 このサンブークという料理を作るまでは、この言葉に関連するものといえば、アニスの香りがする有名なイタリアのリカーしか知らなかった。しかしながら、このロシアのデザート、サンブークを作るのに、サンブーカ酒やアニスはまったく要らない。事実、この料理は、ポーランドにルーツがあるという説がある。

 サンブークのいちばん古いレシピは、高名な料理研究家ペラゲヤ・アレクサンドロワ-イグナチエワが1899年に著したロシアの料理本に見られる。それは泡立てた卵白にフルーツもしくはベリーピューレとゼラチンでつくるムースの一種である。これらの材料を組み合わせることによって、独特のふわっとした食感に、上品な甘さのフルーツの香りが醸し出される。

 私の中では、このサンブークは、ゼフィール もしくは べレフパスチラの軽いバージョンで、作り方や味もとても似ている。その違いは、サンブークはより簡単に作れて、料理の腕もたいして要らないことだ。

 このサンブークの良いことのひとつは、甘いお菓子であるにも関わらず、小麦粉やバターを全く使わないのでとてもカロリーが低く、とても健康的なことだ。しかし、サンブークのつくり方には、生クリームあるいはトヴォーログ(カッテージチーズ)をつかうものもある。こうすれば、食感がよりクリーミーで、スフレのようになる。しかしこれは好みによる。

 伝統的なサンブークはリンゴ、アプリコットもしくはプラムのピューレで作られるが、季節のベリー類やフルーツを使っても良い。ところで、プラムのサンブークにもリンゴのピューレは入れられることが多い。そのときに大事なことは、酸味のつよい種類のリンゴをつかうことだ。というのも、そうすれはプラムの甘味とうまく調和するのである。しかも、リンゴにはムース状のどんな料理にはとても重要なジェリーエージェントペクチンが含まれている。

材料(3人分):

  • 低温殺菌された卵白 60g
  • プラム 300g
  • りんご(酸味の強いもの) 大1個または小2個
  • 砂糖 大さじ3
  • ゼラチン 10g

作り方:

1. プラムは半分にカットし、種を取り除いて、天板に乗せる。

2. りんごは皮を剥き、大きめにカットし、プラムと一緒に180℃のオーブンで15分ほど焼き、柔らかくする。

3. 焼いたプラムとりんごは粗熱をとり、プラムの皮を剥いたら、なめらかになるまでブレンダーにかける。

4. 鍋に注ぎ、砂糖を加えて5〜7分中火にかけ、砂糖をとかす。ラップをするか、容器に移して、冷蔵庫に入れ、2時間以上かけて冷やす。

5. 水150mlにゼラチンを加えてふやかす。

6. ゼラチンを溶かす。湯せんにかけると良い。ゼラチンを入れたカップを大きめのボウルに入れ、ボウルにゆっくりと熱湯を注ぎ、1分待ってゼラチンが温まったら混ぜて溶かす。 

7. 大きめの透明のボウルに卵白と冷やしたフルーツのピュレーを入れる。泡立て器かミキサーを使って、白っぽくなり、量が増し、ふわふわになるまで高速で7分ほど泡立てる。

8. 泡立てながら、液体のゼラチンを高い位置から少量ずつ加える。3〜5分さらに泡立てるともっと量が多くなる。

9. ガラスの器かアイスクリーム用のグラスにムースを入れ、ミントの葉やプラムで飾りつけたら、2時間ほど冷蔵庫で冷やす。サンブークの出来上がり!冷たいまま召し上がれ!

ロシア・ビヨンドがTelegramで登場!ぜひフォローをお願いします!>>>

もっと読む:

このウェブサイトはクッキーを使用している。詳細は こちらを クリックしてください。

クッキーを受け入れる