玉ねぎ、ディル、そしてにんにく。ロシアでは臭いのキツイ食べ物、少なくともこの3つの食べ物に対して、特別な愛情を注いできた。ロシアの古い記録によると、にんにくは既に13世紀には人々に知られていた。にんにくは悪霊から我々や家を守ってくれた。また、古代の薬草学者たちは、不眠症、リウマチ、のどの痛み、マラリアをはじめとしたその他多くの一般的な病気への薬として、にんにくを勧めた。にんにくは虫刺されや、更にはハゲの治療のためにも使われた。長い間、にんにくの薬用成分はペニシリンの代替として、医者たちが、傷を治したり、ウイルスや伝染病の治療のために使ってきた。
今日でも、にんにくの抗菌作用を信じる人は多い。小さい子供たちは、風邪をひくと首からにんにくをぶる下げ、ロシア料理にはにんにくを使ったものが数多くある。
同時に、ビタミンが豊富で栄養価が高いにも関わらず、にんにくの焦げた味が好きではない人もいる。そこで、にんにくのピクルスは生で食べる代わりとして最適だ。にんにくの栄養素は保たれ、焦げた味がしてくることはない。にんにくをビーツでマリネすると、明るいラズベリー色になる。この様なにんにくは、すばらしい効能のグルメ料理として、前菜として提供される。
材料
(500ml分)
- にんにく 4玉
- 水 500ml
- 酢(9%)50ml
- 塩 50g
- 砂糖 50g
- 黒コショウ 10粒
- ローリエ 1枚
- ディルシード 小さじ1
- ビーツ 50g
作り方:
- にんにくの上の方から皮をむき、頭の部分は残し、根っこの部分は切り落とす。
- にんにくを洗い、3分間ゆがく。その後冷たい水に移し、急速に冷ます。
- ビーツを洗い、皮をむき、小さく切り刻む。
- 冷やしたにんにくと、ビーツを、予め殺菌した瓶に入れる。
- 鍋でお湯を沸かし、スパイス、塩、砂糖を加える。5分間火をかけた後、火からおろし、酢を加える。
- 瓶に入ったにんにくとビーツに、熱いマリネ液をかけ、蓋をする。日の当たらない場所に置いて完全に冷まし、その後冷蔵庫に移す。
- 3~4週間で色が染みこんでいく。