ファストフードと聞くと何を思い浮かべるだろうか?冷凍ハンバーグが挟まれたテカテカのハンバーガーと衣に閉じ込められたオニオンリング?しかし一度ロシアのファストフードにトライすると、もう他のものは欲しくなくなるだろう。
1.ブリヌィ
ロシアのファストフード店の特徴はそこで出される食べ物がファストフードとは思えないものだという点だろう。どの食べ物も時短料理ではあるが、しかしそれらの食べ物は親しみのある家庭料理を思わせる(見かけだけのものもあるが)ものがほとんどだ。
ブリヌィは休日の朝食によく出される食べもの。これがロシアで一番人気のファストフードであるというのは驚くべきことではない。もしスメタナ(サワークリーム)やヴァレーニエ(ジャム)入りのブリヌィはすでに試したという方はローストポークやイクラを挟んだ上級レベルにチャレンジしてみてほしい。
ブリヌィが食べられる店:テレモク(Teremok)
2.オリヴィエ・サラダ
ロシアのおもてなし料理に欠かせないオリヴィエ・サラダ(外国ではロシア・サラダの名で親しまれる)。このサラダも今ではファストフードのヒット商品となった。これは、茹でたジャガイモ、カリッとした食感のキュウリ、ゆで卵、ソーセージにマヨネーズかスメタナ(サワークリーム)を加えたもので、ファストフードとしては理想的な一品である。大事なのはすべての材料が新鮮であること。
オリヴィエ・サラダが食べられる店: プライム(Prime)、クローシカ・カルトーシカ(Kroshka Kartoshka)
3.ポンチキ(ドーナツ)
道中、食べるのに人気のファストフード。アメリカのドーナツと違ってロシアのポンチキはコーティングはされておらず、クリームなども入っていない。ポンチキは温かいまま食べるのが一番おいしいので、揚げたてのものにシュガーパウダーをかけて売ってくれる。
ポンチキが食べられる店:ポムポンチク(Pomponchik)、ナーシ・ポンチク(Nash Ponchik)
4.ペリメニ
ロシアではどんな食料品店に行っても何種類もの冷凍ペリメニが売っているが、一番おいしいのは新鮮な材料を使って手づくりされたものである。伝統的なペリメニは合挽き肉で作られているが、野菜、チーズ、魚の入ったものもおいしい。スプーン数杯のスメタナ(サワークリーム)を添えるのをお忘れなく。
ペリメニが食べられる店: レーピム・イ・ヴァーリム(Lepim i varim)、テレモク(Teremok)
5.チェブレキ
パイ生地の中に挽き肉が入っただけのシンプルな揚げパンに見えるが、食べてみると最高の料理であることが分かる。伝統的なチェブレキは揚げたものだが、オーブンで焼いたものを出すカフェもある。こちらも同様においしい。また挽き肉以外にチーズや野菜が入ったものもある。
チェブレキを食べられる店:レーピム・イ・ジャーリム(Lepim i zharim)、チェブレーチナヤ「ドゥルージバ」(Cheburechnaya Druzhba)
6.スィルニキ
ロシアではトヴォーログ(カッテージチーズ)は非常に愛される乳製品であり、トヴォーログを使ったさまざまな料理がある。その一つがスィルニキ(おやきのようなもの)である。レーズン入り、バナナ入り、またはヨーグルトやヴァレーニエ、スメタナをかける(スメタナはロシアでは何にでもかけるが)など色々な食べ方がある。この体によいデザートもロシアのファストフードの一つとなっている。
スィルニキが食べられる店:プライム(Prime)、テレモク(Teremok)
7.カーシャ(粥)
ロシアではカーシャは非常に人気があり、朝食にも、昼食にも、夕食にも食される。たとえばそばの実のカーシャは甘いものも、辛いものもあれば、ミルク粥にしたり、水分を少なめにしたりもできる。しかもさっと手ばやく作れる。
カーシャが食べられる店:テレモク(Teremok)、オベドブフェト(Obed Bufet)
8.ソシースキ(ソーセージ)
ロシアではソシースキは茹でたり、グリルで焼いて、朝は卵と一緒に、昼にはマカロニと一緒に食べる。さっと食べれてお腹いっぱいになる。ファストフード店では、小麦粉でできた衣をつけて油であげたアメリカンドッグを目にすることは稀かもしれない。しかしロシアンドッグにはたっぷりめのジャガイモのピュレを入れることもある。これ本当。
ソシースキが食べられる店:SOSカフェ(Sos Cafe)、スタルドッグス(Stardogs)
9.エチポチマク
発音しづらい言葉であるが、このおいしい食べ物を試してみたいなら、覚えるしかない。エチポチマクはタタールやバシキールの伝統的なピローグ(パイ)である。羊肉、タマネギ、ジャガイモに少量のブイヨンを入れて焼いたもの。
エチポチマクが食べられる店:チュべチェイ(Tyubetey)
10.ピローグ(ピロギー)
甘いもの、具沢山のもの、ベジタリアン用、肉入りなど、ありとあらゆる種類のものがある。トヴォーログ入りが好きなら、ぜひヴァトルーシキを、香草入りが好きなら、ラステガイチクを。どうしても選べないという方は、全部どうぞ!
ピローグが食べられる店:ヴォルコンスキー(Wolkonsky)、ブラーチヤ・カラヴァエヴィ(Bratya Karavaevy)