子どものころ大好きだったノスタルジックなロシア風ワッフルの作り方

ダリア・ソコロワ
 ソ連のキッチンツールのホコリをはらおう。

 ロシア人は甘いものが大好き。中でもパンやケーキは特別なものだ。ロシアを訪れることがあれば、簡単に作れるドーナツからいろんな具が入った手の込んだパイに至るロシアの素晴らしいお菓子を太陽の下で楽しんでもらいたい。しかしもちろんホームメイドのお菓子に勝るものはない。

 

ロシアンワッフルの味

 ワッフルはロシアでもとても人気のデザートで、多くの人々に子ども時代を思い出させるものである。なぜこのワッフルがそれほど特別なのか。まずロシア人は薄くてふわふわのワッフルが好きなのである。ジャムやチョコレートで覆われた厚みのあるベルギーワッフルをロシアで見つけるのはかなり難しい。

 ロシアのワッフルは甘さ控えめで、他のデザートのベースとなっていることが多い。たとえば、ロシアのワッフルをいくつかの層にしてプラリネとチョコでコーティングすれば、典型的なロシアのワッフルケーキになるし、温かいままの薄いワッフルに煮立てたコンデンスミルクをはさめば、ロシアの子どもたちに愛される最高の(そして本当においしい)デザートになる。そしてワッフルのカップに入ったアイスクリームも忘れてはならない。それはロシアで一番愛されているアイスクリームの一つである。どの種類のワッフルがお好きであろうと、とりあえずレシピに従って一度は作ってみてほしい。なぜならこのワッフル、絶対にあなたの気に入るに違いないし、しかも材料がいたってシンプルだからだ。必要なのはバター、小麦粉、砂糖、卵、それだけである。

 ただし、それ以外に一つ必要なものがある。それがワッフルプレートである。そんなものないというあなた。諦めずに、ロシア人の友人に尋ねてみよう。きっと誰かが貸してくれるに違いない。

 

みんなが大事に持っているソ連時代の調理用品

 驚く人も多いだろうが、ロシア人の多くが今もソ連時代のキッチンツールを大切に保管している。ヴィンテージもののペリメニメーカー?もちろんある。甘いナッツを焼くための古いフライパン?はいどうぞ。それ以外にも、一風変わったコーヒーメーカーやスチーマー、ホットジュースメーカー、種取り器、そして何に使うのかよく分からない道具が山ほどあった

 そしてさらに驚くべきことに、これらの道具は思いがけぬ場所で作られていたのである。たとえば下記のレシピで使われているワッフルプレートはブリヤートのロコモチフ自動車修理センターで製造された。冗談ではなく、本当のことである。このワッフルプレートが作られたのはもう30年ほど前のことなのだが、このツール、今も新品のように作動する。あなたもソ連時代のキッチン用品を取り出して、ホコリを払い落とし、次のレシピにトライしてみては?

 

ワッフルのホイップクリームとベリー添え

材料:

  • 卵(Lサイズ) 4個
  • 小麦粉 1カップ
  • 砂糖 30g
  • バター 180g
  • 塩 ひとつまみ
  • ベーキングパウダー
  • 生クリーム(脂肪分35%のもの) 1カップ
  • お好みのベリー

 

作り方:

 卵に砂糖を加え、ミキサーで泡立てる。

 バターを湯煎にかけて溶かす。液状になるまで溶かすが、沸騰しないよう気をつける。溶かしたバターを室温まで冷ましたら泡立てた卵と合わせる。塩をひとつまみ加え、混ぜる。

 小麦粉とベーキングパウダーを加える。生地は液状でなければならないので、小麦粉の量は少なくても十分。生地が硬いと感じたら、卵をもうひとつ加えて混ぜる。ダマができないように。

 ワッフルプレートをオンにする。ソ連時代の道具なら10分もすれば熱くなり、独特の音がする。そうしたら内側に油を塗る。サラダ油でも、ココナツオイルでもオリーブオイルでもよい。油をひくのは最初の一度だけでよい。

 生地には1パック分のバターが入っているのだが、油をひかないと焦げ付くので油はひくこと。

 ワッフルプレートの中央に大さじ1杯の生地を入れ、蓋を閉じて50-60分焼く。もっとも大事なのは、焦げてしまう前に取り出すこと。細い筒型のワッフルを作る場合は小麦粉の量を減らすとよい。生地はパンケーキくらいゆるくして、焼けたら熱いうちにプレートから取り出して巻いていく。フィリングは冷ましてから入れる。

 生クリームを角が立つくらいまで泡立て、添える。ワッフルに生クリームをかけてお好みのベリーで飾りつけたらテーブルへ。

 

プリヤートナヴァ・アペチータ!!(どうぞ召し上がれ!)

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