「ウラジオを輸出拠点にしたい」

ユーリイ・スミチュック撮影/タス通信
 第2回「東方経済フォーラム(EEF)」(9月2~3日、ウラジオストク市)の場でデニス・マントゥロフ産業貿易相が明らかにしたところによると、同省は、今日2日、ウラジオストクの日露合弁企業「マツダ・ソラーズ」(日本のマツダが半分を保有)とエンジン工場の建設について合意、署名。工場は年間約5万基を生産する。調印式には、マントゥロフ産業貿易相に加え、マツダの代表も参加。これに関連し、ロシアNOWは、マツダ・ソラーズのドミトリー・クジノフ社長に、同社のビジネスの現状、今後の見通し、戦略などについて聞いた。

―極東でマツダ車を生産して組み立てる構想は、どのように生まれたのですか?

 極東における自動車組み立てのプロジェクトがスタートしたのは、2009年のことでした。このプロジェクトは、当初、韓国の自動車「雙龍(サンヨン)」の生産から始まり、2012年に、当時ロシア市場における足場を固めようとしていた日本の会社マツダというもう一つのパートナーが、加わりました。その結果、合弁会社が、対等の原則で組織され、ロシアの「ソラーズ」と日本のマツダが、株式の50%を保有することになりました。

 

―貴方の工場では、全部で何台の自動車が生産されましたか?

 現在、私たちは、生産された自動車が10万台に近づいていることを確認できます。ロシアにおける自動車市場の2年続きの低迷にもかかわらず、マツダは、ロシアへの明確なシフトを堅持しています。私たちは、2015年には約2万5千台の自動車を生産し、今年も同様の指標を達成したいと考えています。ロシアでは、依然として自動車の所有率が低い水準にあり、米国では千人当たり800台なのに対して、千人当たり300台程度に留まっています。

マツダ・ソラーズのドミトリー・クジノフ社長=報道写真マツダ・ソラーズのドミトリー・クジノフ社長=報道写真

―自動車に対する需要の減少に関連して、貴社の投資プログラムは、どれくらい変わりましたか?

 私たちは、それを抜本的に見直し、投資の規模を縮小しましたが、それにもかかわらず、向こう2年間、インフラの拡充と生産へ投資するつもりです。2016年3月、私たちは、極東におけるエンジン生産工場の創設に対する省庁間委員会の承認を得ました。私たちは、このプロジェクトの実現のために総額で約20億ルーブル(3億900万ドル)を投資します。プロジェクトの枠内で生産される最新世代のマツダ・ブランドのエンジンは、日本へ輸出されます。生産量は、第一段階では、年間5万基ですが、将来は、もっと増えるかもしれません。

 

 

―貴社の自動車は、現在、どのような地域へ供給されていますか、また、貴社は、製品の一部を輸出していますか?

 自動車の販売は、ロシア国内もしくはユーラシア経済連合の国々でのみ行われており、輸出は、行われていません。当社によって生産されるマツダ車は、もっぱらローカルな利用を目的としたものです。しかし、それでも、ウラジオストクと沿海地方は、輸出の中心となり、対外経済活動がつねに同地域において優位を占めることを、念頭に置いています。優先的社会経済発展区域(TOR)では、輸出向けの新たな生産を発展させる予定です。

 

―貴社は、TORや「ウラジオストク自由港」の制度を利用していますか?

 私たちは、特別経済ゾーンの制度を利用する予定ですが、これは、特恵関税の制度と似たものであり、私たちは国家が与える特恵を最大限利用している、と言えるでしょう。私たちには、私たちの制度があり、それは、国家によるビジネス支援措置の観点から、けっしてTORに劣るものではありません。それに、「ウラジオストク自由港」が、輸出を目的としているのに対し、当社の自動車は、ローカルな市場へ向けられています。

 

―最近、政府内では、単一の輸出用ブランドMadeinRussia創出の話が持ち上がっていますが、貴方は、そうしたブランドは必要だと思いますか?

 私は、そうしたブランドはすでに創出されており、私たちの共同の課題はそのイメージを高めることにある、と思います。近年、ロシアでは、韓国人や中国人がためらわずに購入する新しい商品がたくさん生産されるようになりました。国外の顧客の需要が維持されているということは、私たちが質の高い製品を生産しているということに他なりません。