ジュコフスキー空港のターミナル
セルゲイ・サヴォスチアノフ撮影/タス通信ジュコフスキー空港は、ソ連時代の1941年に試験空港「ラメンスコエ」として開設され、2012年に民間機の空港として利用されることが決まった。空港施設の建設は段階的に行われており、今回は最初のターミナルがオープンした。
このジュコフスキー空港の最初の航空会社になるのは、旧ソ連共和国キルギスの航空会社「エア・キルギスタン」。エア・キルギスタンのすべての便は、モスクワの「ドモジェドヴォ」国際空港からこちらに移る。最初の試験飛行は6月20日に予定されており、7月1日から定期便が就航する。
エア・キルギスタンに続くのは、別の旧ソ連共和国カザフスタンの航空会社「SCATエアラインズ」。将来的にはマレーシアの航空会社「エアアジア」も参入予定。今年3月にこのような可能性を明らかにしていた。空港の年間受け入れ能力は年間400万人。当初は国営航空会社「アエロフロート」の格安航空会社(LCC)「ドブロリョート」の拠点になると想定されていたが、欧米の経済制裁により、ドブロリョートは活動を停止した。アエロフロートが設立した新たなLCC「ポベダ」は、「ヴヌコヴォ」国際空港を拠点にした。
ジュコフスキー空港は、外国人が株の過半数を保有するモスクワ唯一の空港である。建設を請け負ったのは「ランポルト・アエロ」社。リトアニアの企業「アヴィア・ソリューションズ・グループ」がこの会社の筆頭株主で、ロシアの国営加工・生産・輸出企業「ロステフ」が24%+1株を保有している。
新空港を開設する案は1990年代初めに浮上した。当時、モスクワの空港の乗客数が急増していたことがその理由。だがラメンスコエ空港の改築時期は、官僚制度的な手続きの問題により、何度も延期された。
空港の改築にかかる総投資額は2700万ドル(約29億7000万円)。回収期間は7年と想定されている。
約70%の収入は、駐車場、小売店、オフィス・センター、貨物ターミナルなどの非中核事業から得る予定。
カザン駅(地下鉄「コムソモリスカヤ」駅)から郊外の「オドィフ」駅までは、電車で1時間ほど。空港利用者はその後、無料のシャトルバスを利用することができる。秋までにはこの鉄道の支線を急行「スプートニク」が走る予定。バスは地下鉄「ヴィヒノ」駅から出ており、近い将来、地下鉄「コチェリニキ」駅発のバス路線ができる。
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