エミー賞を受賞したロシア人写真家ニーナ・アロヴェルトは、ロシアのダンス界の素晴らしい世界ともっとも有名なダンサーたちを捉えた。
ニーナ・アロヴェルト(1935年生まれ)はサンクトペテルブルクにあるロシアでもっとも有名な劇場の一つであるキーロフ劇場(現在のマリインスキー劇場)で、写真家としてのキャリアをスタートさせた。ニーナは1970年代にアメリカに移住したが、ツアーで訪れるロシア人ダンサーたちの写真を撮り続けた。ニーナ・アロヴェルトは1986年に「Wolf Trap Presents The Kirov: Swan Lake」でエミー賞を受賞した。
ニーナはロシア文化とアメリカ文化の間に橋を架けることに尽力し、この活動が認められて、いくつかの国際バレエ賞を授与されている。ニーナ・アロヴェルトの写真はアメリカの主要なバレエ書籍にも掲載されているほか、ミハイル・バリシニコフからニコライ・ツィスカリーゼにいたるまでのロシアのバレエスターたちの写真集も出版している。そんな中から、特に素晴らしい写真をいくつか紹介する。
1. 「ラ・バヤデール」のナタリア・マカロワ(アメリカン・バレエ・シアター)、1980年
2. 「エル・ペニテンテ」のミハイル・バリシニコフ(マーサ・グラハム・ダンス・カンパニー)、1988年
3. ボストンの舞台に立つアンドリス・リエパ、1988年
4. 「ジゼル」のジャンナ・アユポワ(キーロフ劇場=現マリインスキー劇場のワシントン公演にて)、1989年
5. ジョージ・バランシン演出「アポロ」のアルティナイ・アスィルムラトワとコンスタンチン・ザクリンスキー(キーロフ劇場=現マリインスキー劇場)、1992年
6. ニューヨークのスタジオでのウラジーミル・マラホフ、1994年
7. 「赤いジゼル」のエレーナ・クズミナとイーゴリ・マルコフ(ボリス・エイフマン劇場)、1997年
8. 瀕死の白鳥を演じるワレリー・ミハイロフスキー(ニューヨーク)、1998年
9. ジゼル役のスヴェトラーナ・ザハロワ(マリインスキー劇場)、1998年
10. 「モリエールの情熱」(「ドン・ジュアンの仮面」)でモリエール役を演じるアルベルト・ガリチャニン(エイフマン劇場)、2001年
11. 瀕死の白鳥を演じるディアナ・ヴィシニョーワ、2008年
12. アルダーニ・アーティストによる公演「Kings of the Dance」でのニコライ・ツィスカリーゼ、2009年
13. 「ロメオとジュリエット」のニーナ・カプツォワとアルチョム・オフチャレンコ(ボリショイ劇場)、2011年
14. 「Errand into the Maze」のディアナ・ヴィシニョーワ(マーサ・グラハム・ダンス・カンパニー)、2012年
15.「スパルタクス」を演じるデニス・ロトキン(ボリショイ劇場のニューヨーク公演にて)、2014年