サンクトペテルブルクの通りに現れた巨大なロシア文字(写真特集)

「ヤット」

「ヤット」

Aleksandr Florensky
 最近、サンクトペテルブルクの芸術家たちが「33種のオブジェ」プロジェクトを立ち上げた。33と言うのはロシア語のアルファベットの文字数である。今、この街の多くの通りで、キリル文字の歴史を目にし、何世紀もの間どのようにロシア語のアルファベットが伝えられて来たのかを学ぶことが出来る。

 サンクトペテルブルクのいたるところに巨大なロシア文字が出現した。「33種のオブジェ」芸術プロジェクトには15人の現代芸術家が参加し、それぞれがすでに使われなくなった文字も含むキリル文字のアルファベットをモチーフにした作品を展示した。

Ы(「ウィー」)

 このプロジェクトのキュレーターであるミーチャ・ハルシャークによれば、サンクトペテルブルクは、ピョートル大帝がロシア語の大改革を行った場所である。彼は、「「33種のオブジェ」プロジェクトはキリル文字のアルファベットに対する愛情」の表現だと言う。

 

 この展示はマネージセンターにロシア語アルファベットの歴史を教えてくれるキリル文字による迷路でスタートした。上から見ると、それはアルファベットの最初の文字、Aに見える。 

 ワシリエフスキー島では、「Я」 (「ヤー」)の形をした巨大バーベキュー台が作られた―これは、芸術家ピョートル・ベールィが週末明けに放置された多数のバーベキュー台に触発され作ったもの。

Я(「ヤー」)

 

 マルス・フィールドの隣には4メートルを超す高さの大きな「Ё」があらわれた。

Ё(「ヨ」)

  シェレメチエフ宮殿に置かれた「Ш」 (「シャー」)の文字は、ボールで満たされていて、子供向けのABC本に載っている文字を思わせる。

Ш(「シャー」)

 

 ペトロパブロフスク要塞があるザヤチ島には「Х」(「ハー」)の文字が設置された。矢の形をしたそれぞれのパーツが組み合わされて出来ており、矢が動きの方向示している。周りを歩くと、作品が動いているような感覚になる。

Х(「ハー」)

 現在使われている文字に加えて、もはや使われておらず、現代の多くのロシア人にすら見慣れないキリル文字を使った作品もある。たとえば、十字架に似た大小の「ユス」の文字や、船の錨に似た「ヤット」の文字である。これらの展示は10月中旬まで楽しむことが出来る。

小「ユス」
大「ユス」
「ヤット」

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