モスクワのトレチャコフ美術館でレーピンの名画が損壊

トレチャコフ美術館
 モスクワにあるロシア国立トレチャコフ美術館に展示されているロシアの移動派画家イリヤ・レーピン(1844–1930)の名画が5月25日、訪問者の暴力によって激しい損傷を受けた。

 37歳の男は、ガラスで保護されたレーピンの名画「イワン雷帝とその息子イワン」を鉄製の棒でたたきつけ、キャンバスに複数の穴を空けた。暴力行為に及んだ理由について、男は「描かれている出来事は事実ではない」と話しているという。

 トレチャコフ美術館によれば、損傷は3ヶ所で、額が壊れたとのこと。美術館の広報担当はメディアに対し、「幸い、もっとも価値のある部分である皇帝および息子の姿と手にダメージはなかった」と明らかにした。作品はすでに絵画修復師のもとに送られているという。

 1885年に描かれたこの作品が暴漢に狙われたのは今回が初めてではない。1913年には古儀式派の画家アブラム・バラショフがトレチャコフ美術館に展示されていた作品をナイフで切りつけた。このときはレーピン自身もトレチャコフ美術館に駆けつけ、修復作業に加わったが、晩年悩まされていた色覚障害のため、完成させることはできなかった。しかし作品は損傷を受ける前に撮影された写真を元に修復された。

 「イワン雷帝とその息子イワン」は、激情に駆られて息子を死なせ、恐れおののいて目を見開くイワン4世の姿を描いた有名な作品。しかし歴史研究家の間では、雷帝が実際に息子を殺害したかどうかについて今なお議論が続いている。

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