時間と資金を節約するために、古い建物の上に、まったく気にすることなく新しい建物を増築した数多い例の一つ。近代的な大きなあばら家の中に、古いあばら家が内蔵されたこの建物は、見事としか言いようがない。
この銀行のオフィス、歴史的建築物を台無しにしているわけではないが、悪いという表現よりさらにひどい外観である。建築家はこのようなデザインに何かメッセージを秘めようとしたのだろうか?
これは建設現場ではない。エカチェリンブルクにある営業中のショッピングモールである。誰かが、クレーンと鋼球でモールを装飾するという素晴らしいアイデアを思いついたのである。
モールは2007年にオープンしたが、当時から安っぽく、ぞっとするようなものであった。暗くて丸い建物は見るものを不快にする。
クレバーハウスが軽めの鬱を引き起こすとしたら、このショッピングセンターは心の準備をしていない者を激しいパニックに陥らせる。灰色でかさばっていて重苦しいのである。忘れられないショッピングの思い出になること間違いない。
遠くから見ると何なのかよく分からないが、近寄るにつれて次第に耐え難くなってくる。疑うことを知らない通りすがりの人物を飲み込もうとして這っている何か異星の昆虫のように見える。
この建物は、以前のものに較べると進歩した。しかし近くで見ると、巨人が腰を下ろそうとしている巨大な椅子のように見える。
これは結婚するカップルがその登録をしにくる施設である。しかし新婚カップルは、銅製の大釜が上に乗ったこのビルに足を踏み入れるのに最低2回は考え直さなければならない。このファミリー鍋で生きたまま煮られる危険を感じるのである。
これは子どもを恐怖におののかせる場所ではなく、子どもたちを魅きつけるべき場所である。しかしこのセンターはまさに子どもを怖がらせる存在だ。まるで未発達の異星人が巨大な宇宙船で地球にやってきて、ロシアのショッピングモールにしか着陸する場所がなかったかのようだ。
この醜悪なアパートは長さ400メートル、980戸の住宅が入っている。できるだけ少ない予算で多くの人を住まわせようとして建設されただけで、偉大な人間工学の成果というわけではない。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。