ハリウッドも羨む、ソビエト・アヴァンギャルドの映画ポスター10選

 これらの映画的、図式的デザインは、スターリン以前の時代の輝かしい革命美学を見せてくれる。

表紙――『ロシア・アヴァンギャルドの映画ポスター』

 ソビエトの広告用およびプロパガンダ用のポスターは、映画用に制作されたものも含めて大変人気がある。世界中で展示され、主要なアートオークションでも売られている。カリフォルニア在住で、かつて広告業界で働いていたスーザン・パックさんは、1970年代から珍しい映画ポスターを集めている。

 

アナトリー・ベリスキー、映画『共同体構成員のパイプ』(1929)のポスター

 すべては、彼女がただ自分の新居の何もない壁を飾り付けるためのものを探していた時に始まった。そして今や彼女は、おそらく世界で最も印象的なコレクションの一つを有するまでになった。最近、タッシェン社が『ロシア・アヴァンギャルドの映画ポスター』を英語、ドイツ語、フランス語で出版した。

 

ミハイル・ドルガチ、映画『彼の出世』(1928)のポスター

 スーザンさんが最初に手に入れたロシアのポスターは、ボリソフとジュコフ作の『生きる屍』だった。「私の本を持っていない方は、このポスターをググってみてください。本当にすごいですから」とスーザンさんは言う。[ロシア・ビヨンドが皆さんのためにググった

作者不詳、映画『ソレムのエステル』(1929)のポスター

 「ポスターで生きている部分は男性の顔と責めるような手の動きだけです。ポスターの残りの部分はすべてタイポグラフィーで、それが男性の服になっているだけでなく、同時に法廷での個性のないたくさんの人々を象徴しており、男性の孤立の深さを描き出しています。」

ニコライ・プルサコフ、映画『一等少尉ストレシニョフ』(1928)のポスター

 この本には、パックさんのコレクションから、「スターリン以前の時代の文化的エネルギーを捉えている」という、1920年代から1930年代の映画ポスター250枚が掲載されている。セレクションには27人の異なる芸術家の作品が含まれる。スターリン主義の高まりは表現の自由の終焉を意味し、これらのポスターのうち一枚でも持っていれば違法になった。スーザンさんのコレクションがなければ、ほとんど現存しなかっただろう。スーザンさんはロシア・ビヨンドにこう話す。「ロシア内外の誰も、これらのポスターが街の壁に貼られていた1920年代から30年代初め以降、これらを目にすることはありませんでした。」

 

アントン・ラヴィンスキー、映画『ミス・メンド』(1927)のポスター

 発行社が解説するように、この本で紹介されている芸術家は「共同でハリウッドのグラマーさを避け、より荒涼として衝撃的な、挑発的でさえある図像を求めた。それはしばしば風変わりなアングルやダイナミックな構成、ぎょっとするようなクローズアップによって特徴付けられる。」

 

スモリャコフスキー、映画『死のコンベアー』(1933)のポスター

 ロシアとソビエトのアヴァンギャルドは20世紀初頭に発展を始めた真の芸術様式だ。新奇で革命的な芸術形式は古典的・学術的な伝統を否定し、転覆させた。この運動を主導した芸術家たちはあらゆる意味で自由を賞賛した。詩学、建築、映画、純粋芸術、演劇――これらすべてがアヴァンギャルド芸術家による見直しの対象となった。

 

ZIM、映画『スパルタキアーダ』(1927)のポスター

 大きな潮流がいくつかあった。未来主義、立体未来主義、スプレマティズム、抽象主義、構成主義だ。しかしこれらは確実に単一の文化運動と認識されるべきである。ソビエト・アヴァンギャルド芸術の展覧会はロシア国外で大変人気だが、多くの贋作も出回っている。最近のゲント純粋芸術美術館での論争は、鑑定作業がいかに難航し得るかを示している。

 

ニコライ・プルサコフ、映画『5分』(1929)のポスター

 ロシアにおけるアヴァンギャルド映画の実験は、ジガ・ヴェルトフ(特に彼の映画『カメラを持った男』)、セルゲイ・エイゼンシュテイン、アレクサンドル・ドヴジェンコ、レフ・クレショフなどの映画監督らの名と結び付けられる。

ニコライ・プルサコフ、グリゴリー・ボリソフ、映画『火星旅行』(1926)のポスター

 「ソビエト連邦における芸術の自由の時代は短かったですが、これらの力強く、衝撃的な図像は、これまでに制作されたポスターの中で最も輝かしく、図式的に最も先進的なものと言って良いでしょう」とパックさんは言う。「同時期のアメリカの映画ポスターは、ソビエトのものと比べると色あせて見えます。」

 1920年代後半がソビエト芸術の黄金時代の終わりと考えられている。つまりヨシフ・スターリンが権力の座に就いた時だ。彼はモダニズム芸術がソビエトの人民にとって有害であると断じ、社会主義リアリズムこそが国家の新しい文化イデオロギーだと宣言した。

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