イタリアの多言語話者のルーカ・ランパリエッロさん=
プライベートアーカイブ写真どのようにして言語を習得したのか、ロシア人やロシアについてどう思っているのか、今後どんな言語を学ぼうとしているのか、ロシアNOWのインタビューにランパリエッロさんは流暢なロシア語で答えてくれた。
ロシア語の学習を始めたのは12年前です。単にそれまでに習得していたヨーロッパ言語と異なる新しい言語を学びたいと思ったのがきっかけです。言語構造を理解したかったんですね。その後、ロシア人女性と知り合い、そこでロシア語でコミュニケーションをとるという別のモチベーションが生まれました。
まず格変化ですね。まあ、文法全体とも言えますが。加えてロシア語は発音も複雑です。ただイタリア人のわたしにとって発音はそれほど難しくはありません。イタリア語には似たような発音がたくさんありますから。言語習得の難しさについてですが、問題はロシア語の文法が複雑だということではなく、ロシア語を学ぶ多くの人には言語の学習に対するアプローチ法がないということです。重要なのはメソッド。つまりどのように学ぶべきかを知るということです。文法はその言語を実践するときに習得することができます。つまり、何より言葉を使ってコミュニケーションをとることが必要不可欠です。
何より大事なのはモチベーションです。なぜその言語を学びたいのかということをきちんと理解しなければなりません。次に心の準備をすることが必要です。多くの人は自分が快適だと感じる空間から抜け出ることを恐れます。「うまくできない。単語がなかなか覚えられない」などと言うのをよく聞きますが、どんな言語も習得可能だということを理解しなければなりません。不可能なことなどないのです。重要なのは自分だけの独自のメソッドを見つけることです。第三に、自分に対して無理強いしないということです。言語の学習というのは、喜びをもたらすべきものです。やりたくないことを無理にする必要はありません。
まさにこの「子どもたちに言語学習を強いている」というのは、学校が抱える問題点だと思います。これは正しいことではありません。多くの子どもたちはこのことによって、外国語を勉強したいという意欲を生涯にわたり失うことになってしまいます。本来、子どもたちというのは、普通の環境の中で、容易に言語を学習することができるものです。自然とその言語で話し始め、なんでも覚えてしまうんです。そして最後に新たな言語というのは、新たな文化、その文化を持つ人々を理解するための鍵だということです。
プライベートアーカイブ写真
ロシア人はロシア語が非常に難解な言語だと固く信じているので、当然、外国人がロシア語で話すのを聞いただけでものすごく喜んでくれます。ロシア人を知り、理解するにはロシア語で話すことが必要不可欠です。またロシアを実際に訪れ、ロシア人に囲まれる環境に置かれることが重要です。その国の言葉で話すとき、それはまったく異なるコミュニケーション体験になるのです。
ロシアを訪問した際、モスクワやペテルブルグだけでなく、セルプホフなど小さい町にも行きました。将来、またロシアを訪れたいと思っています。カザンに行ってみたいですね。とても美しくて色彩豊かな街だと聞いています。
ひとつだけ言えるのは、ロシア人女性は本当に女性らしくて美しいということです。ロシアにおける男女の関係や家族のあり方を見ていると、40年前のイタリアを思い出します。ここでは考え方が違っていて、男性には男性の、女性には女性のそれぞれの役割というものがあるのです。
今はハンガリー語を勉強しています。それからこれまでに習得した言語の知識をより高めたいと思っています。新しい言語に取り組む予定は今のところありません。でもどうでしょう。わたしの場合、わたしが言語を選んでいるというより、言語がわたしを選んでやってくるという感じなのでね。
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