民族友好大学の外国人卒業生のフォーラムで正式発表
新しい協会は、ロシア連邦独立国家共同体・在外同胞問題・国際人文協力局およびロシア連邦外務省の支援を受けて、ロシア民族友好大学に設立された。設立については外国人卒業生のフォーラムで正式に発表された。フォーラムに参加したのは、ロシア各地の大学40校で学んだ今年の卒業生300人。それぞれのコミュニティーや団体で積極的に活動していた学生が招かれた。
ロシア連邦社会会議のメンバーで、「KVN」ショー(国内各地の若者グループが鋭いユーモアを競い合う、ソ連時代に始まった大人気テレビ番組)のロシア民族友好大学グループの元リーダーである、サンガジ・タルバエフ氏は、こう話した。「2003年にウラジーミル・プーチン大統領がこのような協会が必要だと話していた。残念ながら、2015年にまだどのような協会であるべきなのかが検討されている」。とはいえ、協会は正式に登録され、「現在の国際情勢において特に重要」な活動の開始の準備が整えられた。
「ロシアは世界にとっての魅力的な拠点を目指すことができる。『ロシアの世界』と最近呼ばれている、共通の文明を、皆さんと一緒に構築していくことに関心を持っている」とタルバエフ氏。
「協会には現在、150万人ほどの潜在的な会員がいる。これは世界でもっとも活発な協会になり得る。社会的、文化的、そして政治的目的をもって」と、イスラエル・ロシア大学卒業生連盟のハチブ・サミル氏は述べた。
「親ロシア的な国家エリートを形成」する必要性
ロシア連邦教育・科学省、ロシア連邦外務省、ロシア連邦独立国家共同体・在外同胞問題・国際人文協力局は今春、ロシアの大学における無償枠(学費が国家予算から配分される学生の枠)を1万5000人から2万人に増やすよう、政府に提案。大学卒業後に「長期的利益を含む、ロシアの利益を、より効果的に促進させる」ことのできる「親ロシア的な国家エリートを形成」する必要性がその理由だった。
同じソフトパワーのレトリックは、フォーラムでも響き渡った。ロシア民族友好大学のウラジーミル・フィリッポフ学長によると、卒業生の統合のアイデアが外務省の関係者およびセルゲイ・ラブロフ外相自身によって支持されたという。「ロシアの組織や個人を知っていることは、皆さんの競争上の優位性になる。皆さんはロシア語と習慣を知っている」とフィリッポフ学長。
外務省人道協力・人権課のアナトリー・ヴィクトロフ課長は、より正式な表明を行った。「ロシアは何世紀もの異なる民族や宗教の平和的共存の実績を誇りにしている。自由、責任、その他のロシアの伝統的な価値観は、ロシア人の道徳・倫理的な分母を形成している。卒業生には遠く海外までこれを広げてほしい」。フォーラム参加者が今後も、ロシアとの「友好的な同権・互恵関係」に寄与することをヴィクトロフ課長は願った。「ここで得られた知識と経験、ロシア語の習熟――これらすべてが皆さんを大きなロシア世界の一部にする」と締めくくった。
会員向けの特典
ロシア連邦青年局のセルゲイ・ポスペロフ局長は、外国人卒業生に公式な同胞の立場を与えるよう呼びかけた。タルバエフ氏は、協会が会員向けの特典を追及していくと話した。「居住許可証の手続き簡易化、あるいはロシアの大学を卒業した人への国籍の付与についても考える必要がある」
フォーラムに参加した過去の卒業生である高官は、ロシア世界のアイデアに理解を示した。「我々は皆、今やロシア連邦のパトリオット。帰国後にロシアとの関係を発展させ、第二の故郷に忠実な卒業生を育てるという課題を設定する必要がある」とガブリエル・コチョファ駐ロシア・CIS・ベナン大使は述べた。「我々は自分たちをロシア世界の一部と考えており、ロシア文化を他の国々に伝えている。だがロシア人ではないから、世界でなぜと思われることがよくある」とロシア外国人留学生協会のヤオ・アドゥ会長は話した。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。